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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'03.19.Wed
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2006'08.27.Sun
あっと気付いた瞬間には地面に叩きつけられていた。教訓、高いところで昼寝はするな。



(……やべぇ、足首イった)



だっせぇの。足首を押さえ、地面に転がったまま沖田は溜息を吐く。疲れが溜まるとどこでも寝てしまうから厄介だ。子どものようで、自分のこの性質は好きじゃない。



「たいちょーう、何してんスかぁ?凄い音しましたけど」

「落ちたァ」

「またそんな……大丈夫ですか?」



縁側から山崎が降りてくる。隠そうとしたのをめざとく見つけ、山崎が足首を掴んだ。



「セクハラ」

「何やってんですか」

「木から落ちた」

「なっ…それで頭がすっからかんに!」

「お前一生半殺しな」

「何スかその拷問」



問答無用で沖田を抱き上げ、そのまま部屋へ向かう。お前ナチュラルに姫だっこすんのやめてくんない?今更言っても遅いので、沖田はタイを弄ぶ。



「急速に恋に落ちるとき、人は笑うと思う?」

「……ほんとに頭打ちました?」

「だって絶叫マシン乗ってる奴って笑うじゃねぇか」

「ああ、そうですねぇ……俺も昔、笑ったなぁ」

「恋に落ちたとき?」

「木から落ちたとき」
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2006'08.27.Sun
夜空を見上げて、あ然。何気取りだ。



「よう、久しぶり」

「ジュリエット気取りですか」

「すぐ降りる」



見上げた先、寮の2階から顔を覗かせている三上に溜息を吐く。裏手で待ってろと言ったのは自分の癖に。

そう思っていると、三上はおもむろに窓枠を乗り越えた。笠井が目を丸くする間に、三上は1階にわずかに出ているひさしを使って目の前に着地する。



「……訂正、ピーターパン気取りのバカ」

「そう言うなよ、練習したんだからよ」

「更に馬鹿」
2006'08.25.Fri
「くたばれ猿女!」

「こんないい女捕まえて猿とは失礼ネ!」



傘を刀に見立てて沖田の得物と交差させる。競り合って睨み合って、相手が引くのを待った。



「ぴょんぴょん逃げやがって、猿みたいじゃねぇか」

「オマエこそ、近寄ったら逃げる雀みたいヨ」

「うるせぇなッ」



力で押し勝って、沖田が刀を振り下ろす。跳んで逃げた神楽は壁を蹴り、すぐさま沖田に傘を突きつける。沖田とて百戦錬磨の剣士、そこは切っ先だけで抑えて笑った。

真剣勝負ではあるものの、お互い本気の殺意があるわけではない。それもあってか、ふたりの周りには大道芸か何かのように人だかりができ、時折拍手さえ起こる。



近寄ったら飛んで逃げる、この男に惹かれている自覚はあった。だからこうして真剣に相手をする。越えられないものがあるのを知っているから。



ちょっかいを出すと跳んで逃げる、この女に惹かれている自覚はあった。だからこうして真剣に刀を向ける。乗り越えたいものがあるから。



「総悟、何やってんだ」

「────チャイナ、預けた」



試合を放棄して沖田は刀をしまった。声の主はさっさと歩き出していて、沖田はそのあとを追う。



(すぐ飛んでいく)



ニコチン野郎、いつもうまく邪魔しやがって。
2006'08.24.Thu
「……笠井…首…」

「行っちゃうから嫌です…」

「ぐ……」



死ぬかも。子どもとは言え立派な男子中学生、ぶら下がれると重い。首に回された手は殺意を持っているのだろうか。



「かさ……」

「行かない?」



身長差は武器だと思い知る。屈めばいいのだと思い当たり、笠井の足が地面に達するまで腰を曲げた。不満げに笠井が鼻を鳴らしたが、首に回した手は離れない。



「笠井」

「…いつまでもキャプテンにぶら下がってるだけじゃ駄目だって、わかってるんです」

「笠井」

「でも嫌だ……」



笠井の頭を抱きしめる。一瞬その体が硬直した。



「俺はぶら下がってもらうために大きくなったのかもしれないなぁ」

「……キャプテン、それあんまりうまくない」
2006'08.23.Wed
「早くしろよ」

「……」



裏門を前に妙は立ち止まった。土方は簡単に向こう側へ飛び降りる。



「そんなに高くねぇだろ」

「まぁ…無理じゃないんだけど」



パンツが見えるんじゃないかしら。今日はいている下着を思い出そうとするが浮かんでこない。



こっそりふたりで教室を抜け出した。約束も目的も、ついでに言えば金もない。何がしたいのかなんてお互いわからず、馬鹿なことをしていることは承知の上だ。



「…あっち向いててくれる?」



ようやくわかったらしい土方は大人しく妙に背を向けた。弟とも違う背中を見ながら、門に足をかけて上へ上がる。パンツは白だった。ついでに下着が揃いでないことを思い出す。



「…どこへ行くの?」

「…いいから降りて来いよ」



不意をついて手を伸ばし、捕まえた土方に乗るように門を降りる。土方が呻き、しかしどうにか持ちこたえる。



「私遊園地に行きたい。真っ逆様に落ちる奴に乗るの」

「ふざけんな」
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