言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2015'09.15.Tue
ひとり部屋を与えられている薬研の部屋に入ると、そこほ少しひやりとしていた。やはり人が多い部屋とは違うようだ。大倶利伽羅が入ってきたのを見留めて薬研は本から顔をあげ、肩からかけていた布団を落とす。そのままで、と言う間もなく、薬研のそば立ち上がり、代わりに大倶利伽羅に座るように促した。
「まだ布団を敷いてなかった。ちょっと待っててくれ」
口より先に体が動く薬研は言いながらもう押し入れを開けている。そして大倶利伽羅が座るまでもなく布団が延べられ、結局そのまま布団に座った。
「先に布団にもぐっときゃよかったな」
「どうした」
「大したことじゃないが、手足が冷えて」
触れるのがためらわれる、と言いたいのだろうか。向かいあって座った薬研は両手を擦り合わせて苦笑する。大倶利伽羅はその手をとって少し驚いた。確かに朝夕の気温が随分と下がり、次郎太刀もそろそろぬくい酒もいいねぇ、などと話している。しかし日中はまだ夏の名残を残しているかのごとく暑い日もあるのだ、冬とは違う。しかし薬研は風呂もすませた様子であるにも関わらず、指先が冷たく冷えている。
「具合でも悪いのか」
「いや、いつものことだ」
そんな女は多いのだ、と薬研はあっけらかんと言い放つ。薬研はなんらかの影響でこの本丸に女として現れた。なんの因果か大倶利伽羅を選んで隣を許している。
布団にいるうちにあたたまるからもうしばらく待ってくれ、と薬研は灯を落とし、共に布団に潜り込んだ。隣でほとんど頭まで潜るようになっている薬研はその中で小さく笑う。
「起きてるあんたとおとなしく並んでるなんざ初めてかもな」
それはなにかしてやれと言うことだろうか。手を伸ばしてまさぐり、両手を包み込む。大倶利伽羅の熱を移すように一回り小さな手を両手に挟んでやれば、やはりくふくふと薬研は笑った。
「あんたは俺を熱くするのが得意だな」
何を言っているのだろう。脚を寄せるとやはりひやりとした爪先が触れ、それも足の間に強引に挟み込む。薬研は息をはいて顔を出した。さっきまで笑っていたのが嘘のように神妙な顔をしている。
「そこそこでいいぜ。あんたが冷えちまう」
「……俺はこんなに冷たくなったことはない」
「ははっ、あんたが冷たいのは態度だけか」
再び笑い出した薬研に抗議するように大倶利伽羅は更に手を強く握った。子どもがするように薬研はわざといやがって身をよじり、布団が肩から落ちていく。それが一緒に着物をずらし、胸元の白い肉を覗かせる。柔らかな曲線が現れたことに薬研はまだ気づいていない。握った手を離さないようにしながら、大倶利伽羅はそこへ口を寄せた。ひく、と薬研は体をそらし、逃げようともがくが手も足もすっかり大倶利伽羅が拘束している。
「あっ」
歯を立てると小さく声が降ってくる。針でつくととろりと蜜が流れそうな柔らかさを唇と歯の先でもてあそび、ときに舌を這わせてときにすいつき、好き勝手にもてあそぶ。薬研は逃げることは諦めたようだが――そもそもこういうことをしにきたのだが――せめて手足を自由にしようともがいてた。当然大倶利伽羅には簡単に離してやる気はなかったので、結局薬研の抵抗は無駄だった。
薬研がようやく諦めた頃には着物から覗く範囲の胸元はすっかり触れてない場所がないほどで、舌先でその奥を探ろうとするが遊びを越えないその動きに、音を上げたのはやはり薬研の方だった。
「大倶利伽羅ッ……」
薬研の指先にはすっかり大倶利伽羅の熱が移って、それは元よりも熱くなっている。同時に火の点った瞳もらんらんと、すでに気温の低さなど忘れていた。
「まだ布団を敷いてなかった。ちょっと待っててくれ」
口より先に体が動く薬研は言いながらもう押し入れを開けている。そして大倶利伽羅が座るまでもなく布団が延べられ、結局そのまま布団に座った。
「先に布団にもぐっときゃよかったな」
「どうした」
「大したことじゃないが、手足が冷えて」
触れるのがためらわれる、と言いたいのだろうか。向かいあって座った薬研は両手を擦り合わせて苦笑する。大倶利伽羅はその手をとって少し驚いた。確かに朝夕の気温が随分と下がり、次郎太刀もそろそろぬくい酒もいいねぇ、などと話している。しかし日中はまだ夏の名残を残しているかのごとく暑い日もあるのだ、冬とは違う。しかし薬研は風呂もすませた様子であるにも関わらず、指先が冷たく冷えている。
「具合でも悪いのか」
「いや、いつものことだ」
そんな女は多いのだ、と薬研はあっけらかんと言い放つ。薬研はなんらかの影響でこの本丸に女として現れた。なんの因果か大倶利伽羅を選んで隣を許している。
布団にいるうちにあたたまるからもうしばらく待ってくれ、と薬研は灯を落とし、共に布団に潜り込んだ。隣でほとんど頭まで潜るようになっている薬研はその中で小さく笑う。
「起きてるあんたとおとなしく並んでるなんざ初めてかもな」
それはなにかしてやれと言うことだろうか。手を伸ばしてまさぐり、両手を包み込む。大倶利伽羅の熱を移すように一回り小さな手を両手に挟んでやれば、やはりくふくふと薬研は笑った。
「あんたは俺を熱くするのが得意だな」
何を言っているのだろう。脚を寄せるとやはりひやりとした爪先が触れ、それも足の間に強引に挟み込む。薬研は息をはいて顔を出した。さっきまで笑っていたのが嘘のように神妙な顔をしている。
「そこそこでいいぜ。あんたが冷えちまう」
「……俺はこんなに冷たくなったことはない」
「ははっ、あんたが冷たいのは態度だけか」
再び笑い出した薬研に抗議するように大倶利伽羅は更に手を強く握った。子どもがするように薬研はわざといやがって身をよじり、布団が肩から落ちていく。それが一緒に着物をずらし、胸元の白い肉を覗かせる。柔らかな曲線が現れたことに薬研はまだ気づいていない。握った手を離さないようにしながら、大倶利伽羅はそこへ口を寄せた。ひく、と薬研は体をそらし、逃げようともがくが手も足もすっかり大倶利伽羅が拘束している。
「あっ」
歯を立てると小さく声が降ってくる。針でつくととろりと蜜が流れそうな柔らかさを唇と歯の先でもてあそび、ときに舌を這わせてときにすいつき、好き勝手にもてあそぶ。薬研は逃げることは諦めたようだが――そもそもこういうことをしにきたのだが――せめて手足を自由にしようともがいてた。当然大倶利伽羅には簡単に離してやる気はなかったので、結局薬研の抵抗は無駄だった。
薬研がようやく諦めた頃には着物から覗く範囲の胸元はすっかり触れてない場所がないほどで、舌先でその奥を探ろうとするが遊びを越えないその動きに、音を上げたのはやはり薬研の方だった。
「大倶利伽羅ッ……」
薬研の指先にはすっかり大倶利伽羅の熱が移って、それは元よりも熱くなっている。同時に火の点った瞳もらんらんと、すでに気温の低さなど忘れていた。
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