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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2009'02.01.Sun
初々しいふたりを書いてみたつもり。書けてるかちら。
距離感がつかめてませんね。におぶんちゃんもわたしも。
もうちょっと進展したふたりも書いてみたりしたんですけどね。なぜかπズリになりかけておっぱいなかった、と気づきました。土下座。

ブン太は乙女チックでロマンチストでもかわいいけどがっつり豪快な男前でもステキー!こっち向いてー!ですよね。ブン太も仁王も恋愛だけは自信がない、てのでもいい。
こないだの更新がちょっと寂しい話だったのでこれで少しは報われているといいなぁ。

更新GJ!だったらぽちぽち押したって下さいな。
全く、ちゃんとページが更新できてるか確認するのに自分とこの拍手を連打するのも妙な気分です。お米奉納すればよかったかしら。俺GJ!て。












2月①

 


電車の揺れに合わせてかくん、と仁王の頭が揺れた。肩をかすめた頭に身をかたくする。首を曲げてうつむいているので長めの髪がかかり、顔はほとんど見えない。痛んだ毛先が今にも頬に触れそうで、仁王の様子をうかがっていた顔をそっと背けた。電車に乗ってすぐにつけていた携帯ゲーム機のディスプレイを見ると仁王の頭が視界に入り、そのまま電源を切ってしまい込む。肩にかかるかすかな重さが伝わってきた。
 

疲れたのだろうか。嫌がったのを無理に引きずり出したようなもので、結局最後まで振り回してしまった。昨日は遅かったのだとあくびが絶えなかったから仕方ないのかもしれない。
──別にどうしても今日、というわけではなかったのだ。ただ無性に仁王に会いたくなり、理由がないのに呼び出すのは恥ずかしかっただけで。仁王はそういう日はないのだろうか。
 

つき合っているのだから、会うのに理由はいらないのかもしれない。それでも今日のように買い物へ行く、というような明確な目標がなければ、どうしたらいいのかわからなくなってしまう。仁王のようにスマートにエスコートできるわけではないから、目的がないと時間を持て余してしまうだけだ。
 

急カーブで電車が揺れ、ぐっと仁王の体重がかかってくる。それに驚いた体で仁王がふぁ、と息を漏らした。
 

「……ン……すまん」
「いや……」
「どの辺?……ああ、まだまだじゃな」
 

腕を組み直した仁王は再び目を閉じる。すぐに寝入ってしまったようでまた寝息が聞こえてきた。姿勢を直したはずが、また丸井の方に体重が傾いてまたどきりとする。下車駅まで心臓が持つのだろうか。
 

仁王はどうして自分とつき合ってくれることにしたのか、怖くてまだ聞けていない。冗談にして誤魔化せるような告白をしたのに、仁王は真剣に聞いてくれた。好きだという言葉にうなづいて。
少しぐらいのわがままなら笑って聞いてくれるし、今日のように強引でも結局は丸井についてきてくれる。好きだと言葉では聞いていないが、こんな無防備な姿を見てしまうとよけいに悩まされた。──誰かがいると寝れない、と仁王は何度も言っていた。それなのに隣でうとうとされては、どういう意味なのか考えてしまう。
 

電車はほぼ満員だ。周りから見るとふたりはどう見えるのだろう。ああ、さっき起きたときに肩を貸してやると言えばよかった。肩に掛かる負荷が少し増す。
 

どれぐらい経ったのか、気づけば次の駅で降りなければならない。だというのに電車の揺れに合わせて仁王の頭は傾き、肩の骨に額がぶつかる。仁王は低くうなって頭を起こし、しかし目は開けなかった。そっと腕時計を見る。門限にはまだもう少し、時間があった。どきりと心臓が跳ねる。動機が乱れた。
 

電車がホームに走り込む。ぐっと拳を握って振動をやり過ごし、仁王の体重を受けた。主要駅でありほとんどの客が降りていくのを見送った。手のひらに爪が食い込む。
 

──ドアが閉まった。走り出した車内は静かで、息を吐いて仁王を見る。
 

「……に……仁王、なあ」
「ん……」
「仁王」
 

軽く腿を叩くと仁王は顔を起こし、目を開けて丸井を探した。嘘がばれないかとどきどきしながら、少しだけ仁王と距離を取る。
 

「ごめん、俺もうとうとしてて、過ぎちゃった」
「え?あっ!……これ快速じゃなか?」
「うん……」
「あちゃあ……次どこで止まるんじゃろ……」
 

立ち上がって車内にある路線図を見に行く仁王の背中を見る。覚醒はしたようで、体をのばしながら大分止まらんのう、とぼやいた。怒りはしないだろうか。さっきまでの密度が嘘のように車両はがらがらで、数えるほどしか乗っていない。
 

「ま、しゃーない。次止まったら折り返そ」
「うん、ごめん」
「いや、俺もマジ寝しとった」
 

電車の揺れにたたらを踏み、笑いながら仁王は隣に戻ってくる。どすんと勢いよく座ってきた仁王はぴったりと貼りつくように身を寄せてきて、体をかたくすると笑った。
 

「時間大丈夫?」
「うん」
「そ。ごめんな、寝てもうて」
「や……引っ張りだしたの俺だし」
「ほんまは」
「……うん?」
「会いたかったから嬉しかったよ」
「……ッ……」
 

何か言い返してやろうと思うのに、頭が真っ白になって言葉が出てこない。それどころか顔が熱くなってきて、恥ずかしさでいっぱいになる。腿同士が触れているのに耐えかねて少し尻をずらすと、手を取られてぎょっとした。ふたりの間につないだ手を落とし、仁王は肩に頭を預けてくる。
 

「乗り過ごして得したね」
「……ばーか」
 

仁王の重さと熱さに、いろいろ考えていたことがどうでもよくなる。きっとこの恋は、こうして動揺し続けるのだ。

 

 

----------

 
 


2月②


 

キスひとつで真っ赤になった丸井に驚かされて、何か悪いことをしたような気分になって冷や汗をかく。同じ年の少年であるはずなのにもっと幼く見える。それはきっと、仁王が大人のふりをしようとしているだけではないはずだ。
 

「あっ、あ……!」
「ごめん、嫌やった?」
「違う、大丈夫ッ……うあ、あっつ……」
 

一気に体温が上がったのか、マフラーを外して手首を返して首元を仰ぐ。そんな丸井を見ているとこっちまで恥ずかしくなってきて、ばつの悪さに首を曲げて顔をそらした。暑い、暑いと繰り返しつぶやく丸井につられたように顔が熱くなってきた。赤くなってはいないだろうか。
 

──キスぐらい、たかがキスぐらい。それもほんの軽く唇が触れただけの。帰りが少し遅くなった日、帰り道が暗くて調子に乗っただけだった。街灯の明かりの下で、丸井を引き止めて。
 

弟と一晩ゲームで対戦し、冬だと言うのに明るくなってから寝た朝、丸井に起こされて買い物へ行ってきた。始めこそ不機嫌だったが何だかんだで自分もしっかり買い物をしている。何より楽しそうな丸井が見れたことが嬉しくて、出てきてよかったと思う。しかしこのまま終わらせるのもやられっぱなしのようで面白くない。おまけに無理やり連れ出されたとはいえ、誰ともつき合ったことがないという丸井にエスコートらしいこともしてやらなかった。
仕返しを兼ねた罪滅ぼしのキスひとつが、どうしてこんなにも照れるのだろう。
 

「……ブン太」
「帰ろうぜ!俺時間ギリギリだ」
「ああ、せやね」
 

丸井は前を歩きだし、震える声を聞かなかったふりをしてその後ろを着いて歩いた。服屋の大きすぎる紙袋が邪魔で、丸井に近づけないことにする。自分に言い訳をしてどうするのだろう。
 

好きだ、と言われたのは少し前だ。いつからだとか、どんなところがだとか、今になって気になってくるが今更聞きにくい。あのときは舞い上がって、自分も好きだと伝えるのを忘れて、なぜだか大人のふりをしていた。今思えばあそこで間違えたのだろう。自分は見た目で思われているほど恋愛経験値もないのだ。ましてや男同士、どう振る舞えばいいのかまだ迷っている。
 

「あー……に、仁王」
「……何?」
「……手、つないでもいい?」
 

──かわいすぎる。くらくらと酔わされたような気分で、顔をそらしたまま紙袋を持ちかえた。返事は照れくさくて何も言わずに丸井の手を取る。丸井が肩を跳ね上げた。緊張を悟られないように静かに息を吐き、丸井を見る。丸井の手を上から握るようなつなぎ方になってしまっていまいち決まらない。それでも見栄を張ってそのまま聞く。
 

「これでええ?」
「……うん」
 

目を開わせていた時間はわずかで、恥ずかしそうに仁王から背けた顔は赤い。すべらかな頬を見ていると気持ちが変に高ぶって、振り払うように歩き出した。
 

つき合い始めたばかりだが、こんな調子ではいつになれば発展するのかと疑問が湧く。自分の手の下で拳がかたくなるのを感じて丸井を見た。
 

「ありがと」
「え?」
「今日、つき合ってくれて」
「……また誘って」
 

力を緩めると自然に丸井の手も開き、お互い顔は見ないまま指を絡めた。いわゆる恋人つなぎ、が無性に恥ずかしい。精一杯平静を装うが、手のひらの汗でばれそうだ。
 

この人と、これからどんな思い出が作れるのだろう。高鳴る胸を落ち着けようと、2月の冷たい空気を吸い込んだ。

 

 

----------

 
 


2月③
 

※若干エロンヌ

 


「……も、寝ようか」
 

仁王の言葉に驚いたように顔を上げた丸井だが、その頬は涙で濡れていてどうにもかわいらしい。そんなに無理やり犯してほしいのか、と思わず考えてしまう。痛くて泣いているくせに。いっそこれが仁王を誘うための罠だと言うのなら、喜んで足を噛ませてやるところだ。
 

「ごめん」
「ええって。元々無茶なことしとるんじゃ、な?ブン太が痛がることしたくないんよ」
「でも……」
 

ちらりと丸井が見たのは毛布で隠す仁王の下半身で、我慢しているのを汲んでもう少し遠慮してほしい。裸のまま丸井を抱きしめて、なだめるように背中を撫でる。
 

気づいた頃には手遅れで、完全に丸井にはまってしまった。止められても止まらないと思っていたのに、泣かれてしまうと何もできなかった。体だけ興奮しているのに尻込みするのが滑稽で、しかし自分のことでは笑えない。初めてでもあるまいし。
 

「寝よ。急がんでもええ」
「……じゃあ、俺も仁王のさせて」
「え」
「俺1回イったし……」
「……ええって」
「やだ!」
「ひっ!」
 

仁王を突き飛ばすように離したかと思えば毛布をめくられて、中途半端に持ち上がったままの欲が露わになる。こんなんじゃん、ためらいを見せながらもそれに触れた丸井にこちらがうろたえた。きゅっと先端を握られて体が強ばる。
 

「俺だけされっぱなしなんかやだ」
「……じゃあ」
 

開いた足の間に丸井が体を入れて、改めて仁王に触れ直す。なんだか間抜けな気がして羞恥がこみあげてくるが、丸井がしたいというのならさせてみようと思う。何よりこのまま寝ることはおそらくできない。
 

徐々に染み出す先走りを馴染ませるように手のひらで抜かれ、気持ちよさを受け入れるべきなのか迷う。奥歯を噛みしめて快感に耐えるのは、早いと思われたくないからだ。かっこわるい自分を見せられるほどの大人にはまだなれない。
しかしそれが不満なのか、丸井の頭が沈んだと思えば先端が熱い口腔に包まれて足を跳ね上げる。やばい、
 

「ブン太ッ」
「……ん、なんか大丈夫かも」
 

大丈夫ではないのはこっちだ。唾液を垂らされて手はぐちゅぐちゅと音を立てて上下し、手とは違う柔らかさの唇に緩く挟まれてあっという間に追いつめられる。大抵のものは食べられる、という丸井の神髄を知った心地だ。
──もう、やばい。
 

「ッ……ブン太!」
「あっ」
 

自分を叱咤して動かした体でどうにか丸井の頭を押し上げ、同時に体の奥から熱が弾けた。一瞬の判断の遅れのせいで吐き出した欲は丸井のあごをかすめる。
他人に触られるのがここまで気持ちいいとは知らなかった。乱れた呼吸を繰り返して必死で酸素を取り込む。
 

「……気持ちよかった?」
「……ああ」
「エロい顔してた」
 

一体どんな余裕のない顔をしていたのだろう。ティッシュを取って口の周りを拭ってやる。ぺろりと唇を舐めた赤い舌にまた誘われる。
 

「俺練習しとく。仁王とちゃんとえっちしたい」
「……寝よう」
 

夜のおかずはもう十分だ。
いつの間にかかわいくてしかたなくなっている恋人を抱いて、今度こそふたりで布団にくるまった。


 

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