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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.11.Sat
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2009'07.19.Sun
だいぶ前に書いたやつだけど多分のせてない大学生合コンネタ。
けんひかと土下座は切っても切れない関係だ、なんならけんひか土下座ネタで10パターンは書ける、ぐらいの話を昨日友達と夜中までしていた。ていうか気づいたら夜中だった。けんひかこわい。
この間友達が書いた謙也の土下座と私が書いたこの土下座だけでとりあえず2パターンあるからね。同じ土下座であんなに違うもんなんですね。

この合コンネタを書いた後、ここにおる女の子で初めての合コンの子がおったら完全にトラウマやんな、って話をした、それぐらいひどい。
私が書く光様はデレが一切ない、こわい、と言われて、自分の読み返して考えて、光目線のくせにデレがないから余計怖いんだな、と思いました。謙也目線ってむずかしい。なんかはずかしい。

もうそろそろウイルス落ち着いたのかなー。今もし感染しても対処できないからとりあえずブログで更新続けてるけど。



「ひっ……」

言葉を失った謙也の姿に友人は首を傾げた。イケメンってそんな仕草も許されてしまうんやな、などと思いながら、財前と謙也を見比べる顔を見上げる。

「財前、謙也と知り合い?」
「いや?つか自分飲み会ゆうとったやんけ、なんやねんあの女」
「飲み会やん。光ちゃんの女嫌い直してもらおうか思て」
「かわいこぶんな、キモい。いらんことしなや」
「だって財前みたいな男前が彼女おらんとかもったいないやん、つーか早よ作ってもらわなお前に片思いする女ばっかになるやん」
「うっざぁ」
「レポートの貸し返してもらうで」
「話終わったぁ?」

呆然としていたところに腕を掴まれて、びくりと肩をあげた謙也のリアクションに彼女たちはきゃっきゃっと笑い声をあげた。溜息をつく財前を友人が体で隠す。

自分と、謙也と、友人と、3人の知らない女。経験のない財前だってこれが合コンだとわかる。謙也が今日は会えないと言うから突然誘われた飲み会も、時間潰しにちょうどいいと思ったのが間違いだった。……しかも、何故謙也がいるのだろう。グループ課題がある、と聞いた記憶があるのだが。
留年している同じ学部の友人が謙也と知り合いだとは初めて知った。出身高校は同じだと知っていたが、なんという巡り合わせだろう。大阪って狭いんやな、と溜息をつく。その友人に行くで、と言われてしぶしぶ足を向ける。ガチガチに体を硬直させている謙也の視線は無視だ。いじめてほしいというのなら、思う存分いたぶるまでのこと。
 


*



「イグアナ飼っとんの?すごいなぁ!」
「親が好きやねん」

何かしゃべるたびに光の様子をうかがってくる謙也の視線はひたすら無視だ。女子に両脇を囲まれて、正面も女子。首謀者は財前に彼女を、という目的だったが、彼女たちがお気に召したのは謙也だったようだ。

「財前くんは?何かペットとか飼っとらんの?」
「……犬?」
「あたし犬好きー!」

隣に座る女が財前に向いた途端、謙也の視線が変わる。嫉妬するぐらいならさっさと財前を連れて出ていけばよかったのだ。初めて謙也に視線を送ってやるとわずかに怯んだ。

「飼っとるっつーか、懐かれとる」
「野良犬なん?」
「似たようなもんやな」
「へー?どんなん?」
「……バカ犬。ご主人がおっても他の女のスカートに鼻つっこんだりしよる」

しとらんわ、と謙也の口元が動く。自棄になったように謙也が酒をあおった。また酔いつぶれなければいいが。机の下でサンダルを脱いで、慎重に謙也の方へのばした。サンダルの皮につま先が触れ、そのまま足首に足の裏を押しつける。謙也がこっちを見た。

「お手もお座りもちんちんも上手にできるのに、待てだけできひんバカ犬やねん」
「野良やのに賢いねえ」
「俺が仕込んでんけどな、ほんま悪いコや」

ジーパンの裾から指先を進入させた。肌に沿って入るまで入れて、親指と人差し指でつねるように挟む。たったそれだけなのに耳を赤くしている謙也がおかしい。お仕置きしてほしくて悪さするんかねえ?隣の女に笑いかけるとドMやん!とけらけら笑った。酒の入った偽りのない笑みだ。こういうんがかわいいんかな、わからんけど。気づいたら謙也しか見ていなかったので女の魅力がわからない。こっちへ向いている谷間もぴたりと触れてる太ももも、謙也とはまったく違っていた。こいつお持ち帰りとかしたら謙也さん泣くやろか、つうか、死ぬな。俺がそうじゃないとどうして思うんだろう。足首に爪を立ててやった。
大人しくなってしまった謙也の両脇でここぞとばかりに女たちが酔ったの?と甘い声を出している。

「ね、謙也くんも彼女おらんねやろ?」
「へ?」
「どんな子が好きなん?」
「あかんあかん、謙也はやめとき。そいつ高校んとき一個下の中学に送ってから登校して、放課後も迎えに行っとったんやで、キモいやろ」
「めっちゃええ彼氏やん!今は?今は?」
「あれ?そういや謙也、あの怖い彼女と別れたん?」
「こ……怖いてなんやねん、怖ないわ」
「せやかて自分道ばたで土下座させられた上に辞書入った鞄で殴られた、とか言うてへんかった?」
「ちゃう。土下座の時は踏まれたんや」
「な、キモいやろ」
「ちゅーか別れとらんから!」
「え、マジで!?合コンなんか来て大丈夫なんか?バレたらお前刺されるんちゃう?」
「いや……多分……生殺しにされる」
「なんやそれ」
「へえ~、忍足さんの彼女って、そんなひどい人なんすか?」

財前が声をかけるとびくりとしてこっちを向いた。すがるような目にも容赦はしない。

「そんな女とっとと別れたらええんすわ」
「いやや!別れへん!」
「そんなんゆうてこんな合コンとか来て、ほんまは別れたいんちゃいますの」
「断じて違います!俺は光しかあかん!」
「俺は謙也さんに嘘ついてもええなんて言った覚えないんやけど?」
「ちゃうねんほんまにグループ課題あってんで、でも早よ終わってん!でも光から飲み会行くってメール来とったから」
「あんたが空いたなら飲み会なんか蹴るがな。何のための携帯やねん、テレホンセックスのためちゃうで」
「あの……財前、俺にわかるように説明して」

口を挟んできた友人を睨み、溜息をついて謙也を見る。起立、とつぶやけばすぐさま反応し、謙也が立ち上がった。両脇の女がびくりとする。

「そこに土下座」

通路を指させば謙也は大人しく出てきて、しかしさすがに土下座はためらっている。大人になるっておもんないな、思いながらも自分も店員が気になって無理強いはしなかった。代わりに謙也の前に右手を出す。

「お手」
「わん」

うわぁほんまにやりよった。手のひらに載せられた謙也の手を払い落とす。

「待て、ゆうたらいつまで我慢する?」
「な、何を待て?」
「謙也さんからのメールも電話も待ち伏せも禁止」
「無理。死ぬ」
「ほんなら土下座せえ」
「したら許してくれる?」
「許すかどうかは知らんけど一生忘れたらん」

くっと拳を握ったあと、謙也が膝をついた。次の瞬間には額が床に着くほど頭を下げる。蹴ってやりたい位置に頭があった。

「すんませんでしたぁっ!」
「俺めっちゃ傷ついたんやけど~。どないしてくれんねん、泣きそうやわ」
「ほんますんません!いやなんかこいつが彼女ほしいやつおって合コンするから人数合わせにって呼ばれてほんで」
「あわよくば女にちやほやされて、酔ったふりしておっぱいぐらい触れへんかな~とか考えとったんちゃいますの?」
「絶対ない!」
「俺に隠して今までも合コン行っとったりして。うわー、ないわー」
「ないって!今回たまたまや!初犯です!」
「ほんまに?」
「ほんまに!」
「……それは後で体に聞いたるわ。ほら、店員さん困ってはるやん、さっさと立ちぃや。すいませんね、酔っ払いが」

ぽかんとしたままの女は無意識に席を詰め、財前の正面に謙也が座る。通路側のふたりを見比べて、今回原因を作った友人が、あ、と間抜けな声を出した。

「そういや財前、高校までテニスやっとったんやっけ……」
「……つうか自分、同じ高校やったのに俺と謙也さんがつき合ってるって知らんかったん?」
「テニス部にホモがおるんは知っとったけど、一氏のことやと……」
「あんなキスもしとらんバカップルと一緒にすんな」
「そうなん!?……じゃなくて、……え?マジ?謙也に土下座させとったんって財前?」
「鞄で殴ったのも踏みつけたのも蹴りとばしたんも俺や」
「……え?」
「あと女とかほんまきもいし無理やわ、二度といらんことしなや。俺帰るわ」
「ひ、光、善哉屋でも行かへん……?」
「……誰があんたと仲直りするて言いました?」

立ち上がって謙也に笑顔を向けてやる。すがりつかれる前にもう一度待て、のジェスチャーを向けた。

「……財前……ほんまに謙也のこと好きなんか?」
「好きやから怒るんやろ。あほらし、謙也さん払っといてな」

 

あっさりと背を向けていく財前の背中を見送って、謙也はがっくりと机に伏せた。「待て」ができなかったらどうなるのだろう、と思うと悲しくなる。

「……謙也、マジなん?え?自分女好きちゃうかった?」
「女が好きなんと光が好きなんは別や~。あかん、もう死ぬ。お前のせいや」
「あんな怖いのとつきおうとる癖に合コン来るお前のせいやろ!頭おかしいんちゃう!?」
「よう言われます」
「……なあ、要するに、謙也くんがホモってことなん?」
「俺は光がおらんと干からびてしまう病気やねん」

ようやく硬直がとけたのが、女がぎこちなく聞く。しかし謙也はあっさりと回答し、再び場を凍りつかせた。

「はぁ……俺も帰るわ。ふたり分で幾らぐらい?」
「マジで財前の分も?」
「……俺ふたりでおって光に財布使わせたことないし」
「お前早よ別れえや……」
「絶対イヤや」

 

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