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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.11.Sat
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2009'07.03.Fri
なんだかんだでユウジと小春は付き合ってんだか付き合ってないんだかわかんない関係であればいいような気もする。でもお互い好きあってることは周りはよくわかってる、みたいな。

ちらちらと四天AとBを比べているとAのラブルスは夫婦漫才、Bは若手芸人コンビってイメージ。Bの中学生らしさはあれはあれで素晴らしいが、しかし、A小春の知性は色気さえ備えていてやっぱり理想の小春。Bのネタは好きだなー。
白石もA白石のおかんっぽさが好きだったんだけどB白石見てるとあれ、これ私の白石に対する初期イメージじゃないかな……と思った。

まあそれはさておき、恋は計算できないものよねーって小春がゆうてました。ってお話。
in金龍ラーメン








「ほんまどないしよ……」
「イイコイイコって頭撫でたったらええやないですか」
「あんたとこの犬と一緒にしなや!」

一緒やん、とけらけら笑う後輩は完全に面白がっている。どうせからかわれることはわかっていて話したのは自分だが、頭では理解しても感情は別だ。なんで悩んだ挙げ句に相談相手に財前を選んでしまったのか、そこから考え直して小春は溜息をつく。いっそ事情を知らない大学の友人に相談した方がましだったのかもしれない。

「やべ入れすぎた、からい」
「……ハァ……」

豪快にキムチを入れたラーメンを食べる財前は、小春の憂鬱などどうでもよさそうだ。ここまで人に無関心だといっそ心配ですらある。入学したばかりの大学生活は一体どうなのだろう。

「話ってそれっすか?」
「……それや」

あまり人に聞かれたい話ではないので静かな店は避けた。それにしたってほぼ露天状態のラーメン屋をチョイスしたのは、財前の嫌がらせだとしか思えない。隣の席のふたりの女はその場にいない友人の恋愛事情を話すのに必死で、こちらの話など聞いてはいないだろうが、それにしても。体をひねって真後ろのクーラーからコップに並々と水を注ぎ、口を潤しながら財前は面倒くさそうにアドバイスをくれる。

「別にそんなん、小春先輩が、いちいち聞かんと好きにせえって言ったったらええだけですやん」
「そんなん言えるかいな」
「なんで?どうせユウジ先輩ヘタレやから、好きにさせたって大したことできんでしょ」
「謙也かてヘタレやん、どうなん」
「あの人の好きにさしたら立てんくなるから俺が手綱握っとるんです」
「……そうなんや」
「それにしてもユウジ先輩ほんま健気やな。いちいち手ェつないでいい?ちゅーしていい?って、確認せな何もできひんねや。小春先輩の調教見事っすね、さすが」
「誰が調教してん」
「しとりますやん」

声を大に否定できないのは、多少の自覚があるからだ。お笑いのネタのようにしてごまかしてきた緩やかな拒否はいつのまにかユウジの体に染み着いている。

「入れていい?イっていい?って確認されるんすか?」
「怒んで!」
「そんな相談されたら気になりますやん」
「なっても聞かんでちょうだい。あんたらと違って健全やねんから」
「……まだしとらん、ってことはないですよね?」
「……」
「えっ、うわっ、ユウジ先輩6年間もおあずけなん!?うっわ……ユウジ先輩もすごいけど小春先輩もすごいわ」
「なんでやねん」
「小春先輩やから言いますけど、俺体使わな無理やもん。ちゅーか、体使ってギリギリ?」

あっさりと弱みを口にしながら財前は少し首を傾げた。そんなことはないと思う。確かに謙也は元々女は好きで、すれ違った女の人を振り返ったりということはままあることだ。しかし謙也にとって財前は特別な存在であることは間違いない。一番わかっていそうな財前がわかっていないのは、盲目的だからこそなのだろうか。

「体使わんとどうやって引き留めるのかわからん」
「あほやな、謙也は光しか見とらんで」
「それは俺がそうさせとるからです」
「さらっと怖いこと言いよるわ……」
「ユウジ先輩すごいっすね」
「……責めてんの?」
「やのうて。だって知らん間に小春先輩メロメロやん」
「っ!」
「ユウジ先輩のことだいっすきなくせに。俺と会わんとユウジ先輩とこ行ったらええんすわ」

箸を割っただけで手をつけていなかったラーメンを財前の方へ押した。赤味がかったスープだけになった自分の丼をカウンターへ返し、財前は礼も言わずそれを引き寄せる。

「調教……って言葉はあれやけど、やっぱり自業自得かしらねぇ……」
「わざとかと思っとった」
「今更恥ずかしくて好きやなんてよう言わんわ。光のは完全に調教やけどな」
「ちょっとちゃいますね。俺が調教されてんすよ」
「はい?」
「ふたりででかけても俺財布使たことないし、誕生日だろうがなんだろうが俺が祝わんでも喜ぶし、ちょっと呼べば飛んでくるし、今更そんな人と別れたら俺どうやって生きてったらええんかわからんわ」
「……げ、それって」
「多分謙也さんもわかってやっとる気ィするんやけどな」
「……嫌なカップルやな」
「お互い幸せやしええんちゃいます?小春先輩も覚悟決めたらな、自分のせいでユウジ先輩ヤラハタ迎えんで」
「あんたの言い方が嫌やわ……」

 

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