忍者ブログ

言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'03.13.Thu
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2010'03.13.Sat

放置しててすいません。全部打ちこみました。
もう謙也がうるさい。ただうるさい。進展しねえやつらだな。

あと謙也の誕生日が今月だってさっき思い出した。










「んもう!ユウくんったら!」
「小春っ」
「ユウくんっ」
「小春はかわいいなぁ」
「嬉しいわぁ、ありがとユウくん」
「こはるぅ」
「……自分らネタ尽きたらソレでつなぐんやめぇや」
「うわ謙也にダメ出しされた」
「傷つくわぁ!」
「ちょっおま、小春が悲しんどるやん!謝れや!」
「も~~マジウザいユウジウザい消えて」
「謙也が出て行けや」
小春へは一生向けることのなさそうなしかめっ面で謙也を睨み、ユウジは更に追い払う手ぶりをする。なんで俺が出ていかなあかんねんここ部室やし自分らが出て行けや。一気に生きるとユウジは大げさに溜息をつき、黙って小春の肩を抱き寄せる。もう絡むのも億劫で、謙也も溜息をついて机に伏せた。
「小春ー、そんなしょーもない男のどこがええんやー」
「謙也に言われたないしッ」
「もう、喧嘩しないの」
「だってぇ」
「ユウジキショいわやめて」
「謙也くんもやめなさい」
「だって小春せんせー、ユウジくんが俺をいじめるんやー」
「いじめてへんし。財前に避けられるからって俺らにあたんなや。小春、謙也の妄想につきあっとる暇はないで」
「……へー、それでもユウジくんは財前くんと遊ぶ暇はあるんですねー」
「なっ……」
「小春に内緒で財前くんとふたりで何こそこそしとんかなー」
「してへんし!」
「えー、ほんまにィ?」
「あったりまえや!俺が小春に隠し事するわけないやろ!」
言い切ったユウジを見ると一瞬怯むのは、自分の言葉が嘘だと知っているからだろう。てきとうにやめるつもりがつい楽しくなってしまい、ほんまにィ?ほな財前くんと何してんのォ?と皿に畳みかける。
「……ッあー!おもんな!」
叫んだかと思えばヘアバンドを外して汗ばんだ髪をかき乱し、ユウジは大きく息を吐く。謙也を睨んだ後、帰るわ、とだけ言い残して部室を出ていった。一瞬の出来事にぽかんと口を開けた謙也を小春が見て、バツの悪さに体を小さくする。
「ごめん……」
「アタシやなくてユウくんに謝ってちょうだい。まったく、しょうがない男の子たちねえ」
自分もやろ、と突っ込みたいところだが今は立場が悪い。帰り支度をする小春は呆れている。謙也がユウジをからかうのはただのやつあたりだとわかり切っているのだろう。
相変わらず財前は学校では顔を合わせてくれない。帰りは捕まえてやろうとずっと部室で待ち構えていたのに、謙也が飲み物を買いに行った一瞬の間に逃げられてしまった。
「はぁ……小春はユウジと財前が何しとるか知っとる?」
「さあ」
「……小春も知らんの?」
「アタシかて別にユウくんの全部を知っとるわけやないわよ。謙也くんが光くんのことわからないのと一緒」
「そんなもん?」
「そうよ」
「小春がわからんもんやったら俺がわかるはずないかー。あーもー、ほんま俺はどうしたらええねん」
「どうしたいか、で動いていいと思うわよ」
「そう?」
「謙也くんはごちゃごちゃ考えとるん似合わんわ」
「……やんなー!」
笑ってみせると小春も笑顔を返してくれる。最近はユウジとお笑いをやっている印象が強いが小春は元々IQを生かしたプレイヤーだ。知性が表れるのか、黙って入れはずっと大人びて見える。
「……なあ、小春は財前が何で俺を避けるんやと思う?」
「朝は会ってくれるんやろ?」
「うん。わざわざ呼び出して」
「ほな、特別なんやろ」
「は?」
「ええ方か悪い方かはまだわからんにしても、それだけ謙也くんが特別ってことや。全力疾走の光くんなんてそう見れるもんちゃうで」
「そうなんかなー」
「そうやって」
最後にバッグを肩に、小春は謙也を振り返って笑う。
「頑張って」
「え?あ、うん」
思いがけない言葉にリアクションに困る。小春はただ笑顔で、ほなまた明日、と部室を出ていった。
「頑張れって……何を?」


*


「はよーっす」
「っス」
近づいて行った謙也に会釈し、財前も歩き出す。朝は普通なんよなァ、朝は。隣を歩くいつもの財前を見ていると不意にこっちを向かれ、慌てて顔を前へ戻す。
「……最近ユウジと遊んでへんの」
財前との散歩のコツは掴めてきた。毎日リセット、と考えると会話がうまくいくことがある。以前聞いたことのある問いでも財前はそこに言及しないことが多い。たまに、と答える財前に、なんとなく今日は聞けそうな気がして質問を重ねる。
「ユウジといつも何してんの?」
「何って、実のある話は恋愛相談ぐらいですかねー」
「えっ……そ、それは、財前の好きな人の話、とか?」
「ユウジ先輩の好きな人の話もしますよ」
「え!あいつ好きな子おるん!?」
「いますやん」
「え、誰!?」
「小春先輩」
「……なんや。何?自分ネタでも提供してんの?」
「してへんし。そういう謙也先輩は?」
「えっ」
「恋愛相談するような友達いないんすか?」
「そっちかい」
「ほな友達おらんけど好きな人はいるんすか」
「友達ぐらいおるわっ1年で友達100人作ったっちゅーねん!ったく……ちゅーか言っても俺こないだ彼女と別れたばっかやし。好きな人とか聞くなや」
「まだ好きなんすか」
見上げられてどきりとする。そういえば最近、彼女のことを考えていない。夏休みに入って全く顔を合わせていないが、どうしているだろうか。夏休みにプール行こうって約束しとったなぁ、その時のはしゃいだ声を思い出しながら財前を見る。なんで俺の隣には今、クソかわいない後輩がおるんやろか。しかもこんな朝早く。
「先輩?」
「ん、あー、そら、すぐにきっぱり忘れるなんてできひんなァ」
「ふーん。ま、自業自得で振られてんスからしゃーないすわ」
「ほんま一言多いねん!俺かて傷つくわ!」
「……そーなんすかそらすいません」
つんと顔をそむけ、財前は正面を向いた。思ったよりもあっさりしたリアクションに戸惑う。もっとつっかかってくると思ったのに。
「財前?」
「……彼女とヨリ戻したいって思います?」
「いきなりなんやねん。……そら、納得したわけやないし、俺結局部活ばっかで大して遊べてへんし、やり直せるんやったらって考えたりするわなぁ」
「ふーん」
「財前も好きな子おるんやろ?つき合いたいとか思わんの?」
「……つき合うっちゅーか……」
財前が謙也を見る。感情の読めないいつもの表情はそれでも何かを訴えるようでうろたえる。いつもそうだ。絶対、何か言いたいことがあるはずなのに。
「……つき合うつき合わんはどうでもええんすわ。ただ、俺が一番になるなら」
「え?」
「そいつの中で俺が一番やったら」
「……好きになるって、フツーそうやない?」
「そう思います?」
「だって、そうやろ?」
「……そうっすね」
言葉とは違いおそらく納得していないだろう。謙也から視線を外した財前はまた黙って歩き続ける。
「財前の好きな子って、どんなやつなん?」
「……鈍感」





-----------
謙也が早速矛盾している件について>好きな子=一番


 

PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[480] [479] [478] [477] [476] [475] [474] [473] [472] [471] [470
«  BackHOME : Next »
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新CM
[08/03 mkr]
[05/26 powerzero]
[05/08 ハル]
[01/14 powerzero]
[01/14 わか]
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析

Powered by Ninja.blog * TemplateDesign by TMP

忍者ブログ[PR]