言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2008'10.26.Sun
なんか……すごくかなしい……
……まあ、某動画サイトにて某ときめき動画の新作が上がってて、ああ、なんてこと、この子はこんなにいいツンデレなのに、死んでしまうのか、とすげー切なくなったのが一因ではある。
あと、他原稿で卒業式の話を書いてて、なんか、真剣に卒業式書きすぎてマジでそのジャンルを卒業するのかみたいな心境になってしまって悲しくなってきた。違うよ、卒業なんかしないよ、でもなんだこの卒業モード……
……という勢いだけで書いた、例によって例の如く仁王←ブン太の寂しい話。
……まあ、某動画サイトにて某ときめき動画の新作が上がってて、ああ、なんてこと、この子はこんなにいいツンデレなのに、死んでしまうのか、とすげー切なくなったのが一因ではある。
あと、他原稿で卒業式の話を書いてて、なんか、真剣に卒業式書きすぎてマジでそのジャンルを卒業するのかみたいな心境になってしまって悲しくなってきた。違うよ、卒業なんかしないよ、でもなんだこの卒業モード……
……という勢いだけで書いた、例によって例の如く仁王←ブン太の寂しい話。
泣いたところでどうにもならない。
「もしお前に彼女ができなかったら俺がつき合ってやってもいーぜ」
「あほか、そこまで不自由しとらんわ」
けらけら笑って立ち上がる仁王の背中を見送り、屋上を渦巻く風に目を閉じた。ブンちゃん?振り返った仁王にごみが、と言い訳をすると腕を掴まれて引っ張られ、慌てて立ち上がる。目をこすって涙をごまかした。
「痛い?」
痛い、と答えた声は予鈴にかき消されたかもしれない。丸井を引っ張って歩き出す仁王の体温がセーター越しにじわりと伝わってきて、抱きしめたい、抱きしめられたいと思う。こんなに近くても、だめだなんて。なんて生殺しだろう。
「階段気ィつけよ」
「お前なんでモテねえんだろうな」
「あほう、モテモテじゃ。彼女できんだけで」
「性格悪いからだろ」
「顔でカバーしたるわ」
「ばか。俺ぐらい面倒見のいいやつじゃねえと、お前の世話なんかできねーよ」
涙が止まらない。まだ取れへんの、足を止めた仁王の腕をやっと振り払う。
「……トイレ行ってくる。手ェ汚いし」
「ほんじゃ先いっとる」
「うん」
本気にしてほしい冗談ばかりを口にして、一体何になるというのだろう。伝える勇気もないくせに。
優しくされたい、手をつなぎたい、一緒に帰りたい、――好きと、言われたい。
トイレの手洗い場で勢いよく水を出し、水が飛ぶのも気にせずに顔を洗う。冷たい水に一瞬怯むが、そのまま流しに手を突いて流れる水を眺めた。顔から落ちる水も流し場に渦巻く水も、もっと冷たければこの熱も冷めるかもしれないのに。
仁王がさっさと彼女を作ればいいのに。あの隣が埋まれば、仁王が昼食に自分を誘わなければ、休日が暇だとぼやかなければ、思い出したようにかわいいと言わなければ。
そうすれば、少なくとも、可能性はなくなるのに。可能性が残っている間は期待するだけその分傷つく。自ら傷をえぐり、癒える間もない。
本鈴を聞いてやっと水を止める。冷たさに赤くなった手首を引き抜き、強張った肩を落として手はズボンで拭いた。少し迷ってセーターで顔を拭いてしまい、鏡を覗き込む。目は赤くない。大丈夫だ。大丈夫。自己暗示を強くかけて、もう何度こんなことを繰り返すのだろうと嫌になった。
*
「お前何時間の遅刻かわかってっか!?」
「遅刻するのわかっとるから食べ物やで待ち合わせにしとるんじゃ。ブンちゃんなら時間潰せるじゃろ」
「……おごれよ」
「えー」
「えーじゃねえよ、ふざけんな。時は金なり!お前はココをおごることで俺の時間を買ったの、俺がなんで時間つぶしで金使わなきゃなんねーんだよ」
「優しい男じゃねえ、遅刻するんわかっとるんじゃからブンちゃんも遅れてきたらええのに。なんで彼女できんのじゃろ」
「……つくらねーんだよ」
可愛くないこんな態度。仁王との待ち合わせは泣き顔を隠す時間ができるからいい。
パフェの残りを食べていると仁王がにやにやとこっちを見てきて、顔をしかめると更に表情を崩した。丸井を傷つけるとも知らずにそんなに無防備に笑って、悲しいだとか切ないだとか、そんな言葉が頭をよぎった。冷たくて甘い生クリームは思考をぼやかす。
「うっとうしーじゃん」
「えー、俺は彼女ほしい。こんな食いしん坊に金かけるぐらいやったら彼女に花でも買ったるわ」
「じゃあ遅刻してくんな」
「じゃあ今度遅刻したら花束持ってくる」
「いらねー。花束買う間があったら走って一秒でも早く来い」
「同じ遅刻じゃったらご機嫌取りがある方がましじゃろ」
ばかだな。欲しいのは花じゃなくて仁王だ。
思わず顔を歪めて笑ってしまって、仁王もにこりと笑って返してくる。好きな顔だ。
「さ、食ったら行こか。ブンちゃん何見たいんやっけ」
「羽織りもの。秋に着れるのねえんだ、微妙で」
「まあ言うてる間に冬んなるけどな。俺もブーツ欲しい」
「あ、あとさー、俺柳生の誕生日のプレゼント見たい。こないだ行き損ねてさ、過ぎちゃったけど俺のとき貰ったし」
「えー、まめじゃのー。じゃあ俺の誕生日も期待してええ?」
「ふざけんな、チロルチョコひとつさえくれなかったお前には何もやらねえ、祝いの言葉もだ」
「冷たい」
そう思ってない顔で笑いながら、伝票を開いてもてあそぶ。最後の一口を口に入れて、頬杖をついた。
恋を忘れるにはどうしたらいいのだろう。仁王の誕生日に何をあげようか、考えながらの買い物になりそうだと思いながら、仁王に続いて立ち上がる。
関係を変えたくないのに、もっとそばへ近づきたい。仁王の特別な存在になりたい。
わがままな恋が続く分自分の嫌なところが露見する。
好きだと告げる勇気さえ、手に入れられない恋だなんて。
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