言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'02.18.Sat
昔の記憶を、忘れたい。
俺は金魚の糞だった。
昔から対等な3人だったけど、昔からしっかりしていた英士がなんとなくリーダーと言うか長男。
俺は次男じゃなかった。俺は強いフリをしてたけど、一馬の方が強かったよ。
(やっべ…)
涙のあとが残った。
ぎょえー。顔洗って行きたいけどロッカールームに水道はない。あー。
そろそろ出ないとまずい。鍵が閉まるはずだ。
「ゆーと」
「…ここ」
ロッカールームの隅っこで手を振る俺を、一馬は何度見ただろう。
こんな姿二度と見せない、何度も誓うのに、俺はうまく行かない。
「タオル」
「ん…」
こうして濡らしたタオルを何度受け取っただろう。
情けない。情けない。
こんな思いとサッカーを断ち切ることは出来ないのだろう。何故なら俺は優しさに甘えているから。
「今えーしが電話してる。多分迎え来るって」
「…うん」
「あーほら着替えかけじゃん。チャックあげろーシャツ脱げーこっち着て」
「はいはい」
「お前くしは?どこだよ」
「鞄」
「だから鞄のどこ?あっあったあった」
傍にひとり、いるだけでどうしてこんなに違うんだろう。
あと10分で支度!長男が戻ってきて俺を無理矢理着替えさせた。いやんえっち、なんて言える余裕も戻ってきた。3人そろったから。
いつかお前らと離れるなんて怖いよ。
俺は金魚の糞だった。
昔から対等な3人だったけど、昔からしっかりしていた英士がなんとなくリーダーと言うか長男。
俺は次男じゃなかった。俺は強いフリをしてたけど、一馬の方が強かったよ。
(やっべ…)
涙のあとが残った。
ぎょえー。顔洗って行きたいけどロッカールームに水道はない。あー。
そろそろ出ないとまずい。鍵が閉まるはずだ。
「ゆーと」
「…ここ」
ロッカールームの隅っこで手を振る俺を、一馬は何度見ただろう。
こんな姿二度と見せない、何度も誓うのに、俺はうまく行かない。
「タオル」
「ん…」
こうして濡らしたタオルを何度受け取っただろう。
情けない。情けない。
こんな思いとサッカーを断ち切ることは出来ないのだろう。何故なら俺は優しさに甘えているから。
「今えーしが電話してる。多分迎え来るって」
「…うん」
「あーほら着替えかけじゃん。チャックあげろーシャツ脱げーこっち着て」
「はいはい」
「お前くしは?どこだよ」
「鞄」
「だから鞄のどこ?あっあったあった」
傍にひとり、いるだけでどうしてこんなに違うんだろう。
あと10分で支度!長男が戻ってきて俺を無理矢理着替えさせた。いやんえっち、なんて言える余裕も戻ってきた。3人そろったから。
いつかお前らと離れるなんて怖いよ。
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2006'02.17.Fri
強がってみせるけど他の世界で生きるのが怖いだけだ。
あとにも先にも俺にはサッカーしかないし、だから水野の転校騒ぎがあったあの時だって、焦った。
信じられないぐらいに焦った。呼吸もうまく出来ないほどに。
だからサッカーがなくなれば呼吸が出来ないんじゃないかと、幻覚した。
「コーチ!」
「はいはい今行きますー」
「なんかムカつく!」
「勝手にムカつけ」
中学時代、サッカーなんて趣味でやってますよと見せかけてたつもりだけど実際はかなりばれまくっていたらしい。
ばっかじゃねーのあんなにマジになりやがって、
しゃーねえじゃん?だって桐原に捨てられそうなんだろ?
それに渋沢と一緒にいちゃあなー
あー無理無理、俺 死ぬね
だから例えば、イン・アナザーワールド。
サッカーをしていなければ?
今この場にいないだろう。さっそくアイデンティティの崩壊。
あぁ、サッカーがなければ笠井に出会わなかったのか。陳腐。
だけど笠井とは会わなくても平気だった気がする。そっちのほうが平和だった気さえする。
この調子で行くと考え込むのでやめる。
「コーチー」
「もーお前ら何でもかんでも俺呼ぶなよ」
そしてこんな、アナザーワールド。
同じ場所も違う世界になってしまった。
結局してることはサッカーだけど。
あとにも先にも俺にはサッカーしかないし、だから水野の転校騒ぎがあったあの時だって、焦った。
信じられないぐらいに焦った。呼吸もうまく出来ないほどに。
だからサッカーがなくなれば呼吸が出来ないんじゃないかと、幻覚した。
「コーチ!」
「はいはい今行きますー」
「なんかムカつく!」
「勝手にムカつけ」
中学時代、サッカーなんて趣味でやってますよと見せかけてたつもりだけど実際はかなりばれまくっていたらしい。
ばっかじゃねーのあんなにマジになりやがって、
しゃーねえじゃん?だって桐原に捨てられそうなんだろ?
それに渋沢と一緒にいちゃあなー
あー無理無理、俺 死ぬね
だから例えば、イン・アナザーワールド。
サッカーをしていなければ?
今この場にいないだろう。さっそくアイデンティティの崩壊。
あぁ、サッカーがなければ笠井に出会わなかったのか。陳腐。
だけど笠井とは会わなくても平気だった気がする。そっちのほうが平和だった気さえする。
この調子で行くと考え込むのでやめる。
「コーチー」
「もーお前ら何でもかんでも俺呼ぶなよ」
そしてこんな、アナザーワールド。
同じ場所も違う世界になってしまった。
結局してることはサッカーだけど。
2006'02.16.Thu
溜息は尽きない。
何度だって苦しんでやる。そう決めた。
だから好きなだけ困らせろよ。その方が安心するから。
隣で溜息をつくといつも怒った顔をする。
無意識だろうから知らないだろう。怒らないときは何かしらのダメージを受けているとき。
言わないお前が悪いんだ。
試すような真似をして悪いと思っていたけれど罪悪感も薄れた頃、気付いていたことを知った。
「お前が溜息をつかないときはね、」
にやりと誇った笑み。
あぁ、好きだね、その顔が。言ったことはないけれど。
「大体なんか悩んでるんだよ。気付いてた?」
何度だって苦しんでやる。そう決めた。
だから好きなだけ困らせろよ。その方が安心するから。
隣で溜息をつくといつも怒った顔をする。
無意識だろうから知らないだろう。怒らないときは何かしらのダメージを受けているとき。
言わないお前が悪いんだ。
試すような真似をして悪いと思っていたけれど罪悪感も薄れた頃、気付いていたことを知った。
「お前が溜息をつかないときはね、」
にやりと誇った笑み。
あぁ、好きだね、その顔が。言ったことはないけれど。
「大体なんか悩んでるんだよ。気付いてた?」
2006'02.10.Fri
世界の終わりを夢に見た。
起きた瞬間に忘れてしまったけど。
世界の終わりって、なんだ。
例えば根岸、根岸は外部の高校へ進学して俺の手元を離れてしまった。だけど俺が危惧したとおりにそれにも慣れてしまって、やっぱり終わりとは行かなかった。
例えば笠井、笠井が留学すると知ったときはほんとにへこんだ。俺がどうとかよりも三上とどうなるのかというのが気にかかってしょうがなかった。
例えば辰巳、辰巳――――
「…何故だろう」
「何が?」
「女の影が見え隠れします…」
「…お前が俺を信用してないのはわかってるよ」
呆れた口調。
きっと世界の終わりと言うなら、多分こいつも関係がないのだろう。好きで好きでもしかしたらこいつに殺されるのも本望じゃないかって、セックスの最中なんかは思う。
こいつがいようといまいと世界の終わりはやってきて、確実に俺を壊すのだろう。
「…辰巳的『世界の終わり』は?」
「…地球崩壊」
「夢がないなぁ」
「世界の終わりに夢もないだろ」
「…あぁ、そうか」
ときどき、世界の終わりを望んでるんじゃないかと思うときがあるのを、俺は必死で隠してる。
よくわからないけど、お前の最期を見るぐらいなら世界の最期を見たいよ。
「…おなかすいたな」
「遠回しにたかるな」
起きた瞬間に忘れてしまったけど。
世界の終わりって、なんだ。
例えば根岸、根岸は外部の高校へ進学して俺の手元を離れてしまった。だけど俺が危惧したとおりにそれにも慣れてしまって、やっぱり終わりとは行かなかった。
例えば笠井、笠井が留学すると知ったときはほんとにへこんだ。俺がどうとかよりも三上とどうなるのかというのが気にかかってしょうがなかった。
例えば辰巳、辰巳――――
「…何故だろう」
「何が?」
「女の影が見え隠れします…」
「…お前が俺を信用してないのはわかってるよ」
呆れた口調。
きっと世界の終わりと言うなら、多分こいつも関係がないのだろう。好きで好きでもしかしたらこいつに殺されるのも本望じゃないかって、セックスの最中なんかは思う。
こいつがいようといまいと世界の終わりはやってきて、確実に俺を壊すのだろう。
「…辰巳的『世界の終わり』は?」
「…地球崩壊」
「夢がないなぁ」
「世界の終わりに夢もないだろ」
「…あぁ、そうか」
ときどき、世界の終わりを望んでるんじゃないかと思うときがあるのを、俺は必死で隠してる。
よくわからないけど、お前の最期を見るぐらいなら世界の最期を見たいよ。
「…おなかすいたな」
「遠回しにたかるな」
2006'02.08.Wed
と言われた。
あぁ、そうか…負けたのか。
呆然としていただけなのだが、泣くのを堪えていると勘違いされたらしい。涙で顔をぐしゃぐしゃにした後輩の頭を撫でてやる。また後になってルームメイト辺りから父親か、とからかわれるのだろう。
そうか、負けたのか。
いつも気付いたら負けている。大体は集中しすぎてホイッスルが聞こえていない。
走っていた選手が動きを止めて気付く。一気に冷えていく熱気に、いつも泣きそうにはなる。
一度しかめっ面のまま泣く三上に言われたことがあった。お前は一度泣いてみろ。そんなのだから化け物と言われるんだ。
時々化け物と呼ばれることがある。藤代のように感情豊かではないし三上のように露骨にもなれない。
自分の感情を把握できないまま時間ばかりが過ぎているだけなのだが、試合に負けても平然としている俺を化け物とは、いささか大袈裟だ。言い始めた人物はそれほどサッカーが好きだったんだろう。俺だってそれは負けてない。
あのときの失点。あそこで俺があの選手を見逃さなければ、あと一瞬早く動ければ、もっと向こうへ蹴れば、あの位置で守っていれば。
俺は後悔をし続けていて泣く間はない。後悔をするなと小学生の頃のコーチに言われた。だから一人で後悔する。口にはしない。反芻して、忘れる。その間に泣く時間をなくす。
「キャプテンすみませんでした…!」
「何言ってるんだ。よくやってくれた」
「でもっ、俺ッ――――」
泣くのは格好悪いと思っているのかもしれない。自分がよく分からない。
負けた後はサッカーがしたくてしょうがなくなる。ホイッスルはいらないから、ボールとゴールと俺の体があればいい。
いっそ泣けたらすっきりするんだろうなぁ。
思わず口にしたら、ようし泣かせてやろうと三上に蹴り飛ばされた。
高校サッカーが終わる。この最後の試合。もうこの空気には出会えないのだろう。熱く厳しい、肌にまとわりつく情熱。
あ、と誰かの声がして、ふと気付くと涙が零れた。
なんだか余計に後輩達を泣かせてしまい、どうにかしようと思うのに、遂に中西まで泣き出しているのが見えてしまってどうしようもなくなった。
あぁ、そうか…負けたのか。
呆然としていただけなのだが、泣くのを堪えていると勘違いされたらしい。涙で顔をぐしゃぐしゃにした後輩の頭を撫でてやる。また後になってルームメイト辺りから父親か、とからかわれるのだろう。
そうか、負けたのか。
いつも気付いたら負けている。大体は集中しすぎてホイッスルが聞こえていない。
走っていた選手が動きを止めて気付く。一気に冷えていく熱気に、いつも泣きそうにはなる。
一度しかめっ面のまま泣く三上に言われたことがあった。お前は一度泣いてみろ。そんなのだから化け物と言われるんだ。
時々化け物と呼ばれることがある。藤代のように感情豊かではないし三上のように露骨にもなれない。
自分の感情を把握できないまま時間ばかりが過ぎているだけなのだが、試合に負けても平然としている俺を化け物とは、いささか大袈裟だ。言い始めた人物はそれほどサッカーが好きだったんだろう。俺だってそれは負けてない。
あのときの失点。あそこで俺があの選手を見逃さなければ、あと一瞬早く動ければ、もっと向こうへ蹴れば、あの位置で守っていれば。
俺は後悔をし続けていて泣く間はない。後悔をするなと小学生の頃のコーチに言われた。だから一人で後悔する。口にはしない。反芻して、忘れる。その間に泣く時間をなくす。
「キャプテンすみませんでした…!」
「何言ってるんだ。よくやってくれた」
「でもっ、俺ッ――――」
泣くのは格好悪いと思っているのかもしれない。自分がよく分からない。
負けた後はサッカーがしたくてしょうがなくなる。ホイッスルはいらないから、ボールとゴールと俺の体があればいい。
いっそ泣けたらすっきりするんだろうなぁ。
思わず口にしたら、ようし泣かせてやろうと三上に蹴り飛ばされた。
高校サッカーが終わる。この最後の試合。もうこの空気には出会えないのだろう。熱く厳しい、肌にまとわりつく情熱。
あ、と誰かの声がして、ふと気付くと涙が零れた。
なんだか余計に後輩達を泣かせてしまい、どうにかしようと思うのに、遂に中西まで泣き出しているのが見えてしまってどうしようもなくなった。
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