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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2006'03.05.Sun
嫌われてはないはずなのです。



隣に座る、無表情の後輩は、ちょっとばかり不器用なだけだと思う。いや思いたい。

奢るのも嫌な感じだろうかと思いながらも、引き止めたくて奢ったジュースを手に、時々口に運んでは喉を動かす。その口は、喋るのを拒絶するかのように。



俺も何か話せたらいいんだろう。いいんだろうけど、何を話せばいいのやら。

怒っているのではないと思う。だけど楽しい気分でないのはわかる。

今日は何があったっけ?感情表現のうまくない、彼が何を見たんだろう。



気にしてくるのがわかってか、ちらりとこっちに視線をやった。…多分、この時間が嫌だとは思ってないんだとは思うけど。そして俺も嫌なわけではないんだけど。

ことりと缶が向こうに置かれた。あったか〜い方のミルクティーで温まった手の平が、不意に俺の手に触れる。



…なんだかなぁ。俺ばっかり焦ってんの、ばかみたいになるじゃんか。



可愛い後輩ちゃん、言葉が要らないって言うなら何も言わない。

だから黙ってキスをひとつ。

声にならない声が名前を呼ぶ。
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2006'03.02.Thu
そのときほんとうに俺はあいつを捨てた気がした。



洒落にならない話、二十歳を過ぎて初めて女を抱いた。馬鹿になるまでセックスなんかしたのに。

俺を残して海外へ飛び去った誰かさんがいなくなってからの話。

あいつが帰ってこなくてももしかしたら俺は大丈夫になっていくんじゃないかと怯えながら、熱い熱だけを捨てた。



何処で何をしているのか詳しく知らない。だから名前さえもほんとうかわからない女と一度。

びっくりするほど一瞬で、どうしてあのときあいつの手を掴んで引き止めなかったのかと死ぬほど後悔していた。



馬鹿みてぇ。



『聞いてます?』

「聞いてる聞いてる」

『もー、何してんですか?』

「テレビ見てんだよ邪魔すんじゃねーよ」



あーもう馬鹿でもいい。声聞いてるだけなのに色々したくなってくる。

なあお前はどうしてんの、墓穴を掘る気がして聞けない。



空港でのあの一瞬、お前が踏み出したあのときに手を振り払われたような気がした。

まさか堂々と手をつなげるはずもないから、空港へついて車を降りるときに離した手。離しちゃったんだよなぁ、何度思っても悔やむ。



お前俺がこんなに女々しい奴だって知ってた?俺初めて知ったんだけど。

こんな俺でいいのかお前は。

携帯を持つのと逆の手を見る。体温も残っていない。



『あ、じゃあ時間なんで。おやすみなさい』

「はいはい、行ってらっしゃい」



時差を笑いながら電話は切れた。近くて遠い、埋まらない距離。

電話が繋がったときに一時停止にしたビデオを再生する。何のビデオかと言えばそれはそれ、そういう事情のやつで。情けねぇ。



手を離してはいけなかったはずなのに。

それはただの俺のエゴだけど。あいつばかりが成長している。
2006'02.26.Sun
閉じてんのはそっちだろ。



自分で言うのもなんだけど、至って素直に育てられた。

一生懸命やりなさい。そうすれば結果はついてくる。あと少し、あよ1秒早く、あと1本多く。
2006'02.24.Fri
どうして人は死んでしまうのでしょう。



それは嫌いな奴に2度と会わないためだ。

うちのばあちゃんが変なことを言う人種で、俺はばあちゃんの弟だったらしい。もう俺は忘れたけど、昔は俺が知らないはずのことをぺらぺらと喋ってたらしいよ、俺が。



それがほんとならなんて可哀想な俺。

生まれ変わったせいで俺はまた生き苦しむ。
2006'02.21.Tue
結構堪えた。



自分が好かれる性格じゃないのはわかってる。だからって変えるつもりはない。他人に左右されるほど僕は単純じゃなかった。

そうして言われた言葉だけど、それなりに傷つく。特に好きな相手からの言葉だと。



一介のクラスメイトでたまたま部活も一緒で、自分がうまいのはわかってたから回りに随分とでかい口を叩いた。でも俺が言ったこと合ってただろ?

そんなことぐらいで人を嫌いになってたら、やってけないよお前ら。

別にいじめを受けたわけじゃないけど、正直に言えば転校の話にほっとした自分がいた。



お前らが言うようにサッカー漬けだったわけじゃない。

恋も勉強も人並みにした。知らないだろ、お前が捕まえた彼女のこと、好きだったって。勝手に劣等感を感じてたお前は知らないところで僕に勝ってる。



そうか、サッカーやめたんだ。



この間選抜の帰りにふたりを見かけた。

ぎりぎりまで走り回ってたらシャワーを浴びる時間もなくて、どうせあのあとまた集まる予定だったから汗をかいたままだった。

椎名君じゃん、久しぶり

……高めの明るい声にくらくらして、激しく後悔した俺の前で、お前が驚いた顔をしたのはどうして?



「…久しぶり」

「デート?」

「あぁ…」



…あぁ、そうか。誰かから聞いたのか。

馬鹿だな。自信を持てばいいのに。今更彼女を奪おうなんて、思ってないよ。



「いいね、こっちは相変わらずこうだよ」

「椎名君まだサッカーしてるんだね」

「僕がしなくて誰がするの?」

「あははっ。この人やめちゃったんだよー」

「聞いた」



足が速かった。そのガタイが羨ましかった。

およそ僕と正反対。



「忘れてないよ」

「え、」

「『大嫌い』って言われたこと」

「あ……」

「…そんなこと言ったの?」

「あ、あれは」

「僕もお前なんか」



嫌いになりたかった。

サッカーだけでいいなんて言わない。わがままで欲張りだと言ったのはお前だ。

遊びたいし恋もしたい。彼女もいらないとは言わないし騒がれるのだって嬉しくないといえば嘘になる。



なんだかサッカーだけになってしまった。

大嫌いといわれたせいで動けなくなったのかもしれない。
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