言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'04.18.Tue
可愛いね、他愛のない夢を見て。
「気になる?」
「あっ…」
「いいよ、見てて。そのままやろう」
「……」
銀八は二者面談の資料をめくる。窓の前に立っていたそよは、しばらく迷ってまた外を見た。その下では山崎主催のバトミントン大会が行われている。山崎主催と言っても優勝者を山崎が奢る、と言う沖田や土方が決めたルールがあるだけで、山崎は全くの被害者だ。
長い髪の後ろ姿が見つめているのは、そんな騒ぎをしているバカのひとり。あんな奴のどこがいいのかねぇ、先生の方がいい男なのに。後ろ姿は返事をしない。
「気になる?」
「あっ…」
「いいよ、見てて。そのままやろう」
「……」
銀八は二者面談の資料をめくる。窓の前に立っていたそよは、しばらく迷ってまた外を見た。その下では山崎主催のバトミントン大会が行われている。山崎主催と言っても優勝者を山崎が奢る、と言う沖田や土方が決めたルールがあるだけで、山崎は全くの被害者だ。
長い髪の後ろ姿が見つめているのは、そんな騒ぎをしているバカのひとり。あんな奴のどこがいいのかねぇ、先生の方がいい男なのに。後ろ姿は返事をしない。
「────さて。お前は国公立狙いだよな、教育大か…あと1年あんだから、もうちょっと上狙っていいんじゃねぇの」
「…うちから通える距離じゃないと駄目なんです」
「あ〜…ナルホド。私大は?結構教育系力入れてるとこもあるけど」
「……」
「…あ〜…」
はらりと、志望調査のプリントに答えは載っていた。可愛い箱入り娘は悪い虫に惚れている。三者面談のときどうしようかなぁ。思わずぐしゃぐしゃの頭を更にかき回した。
「…同じったって、専攻は違うよ」
「…わかってます」
「う〜〜〜ん…お前がいいならいいけどさぁ」
箱入り娘はどうしてあんなに可愛いのか。ぎしりと椅子を鳴らして机に足を乗せる。その音に背中が怯えた。
「────どうしたらいいか、わからなくて」
「……ふぅん」
若いね。極力音を殺して足を降ろし、机を離れた。人形のような後ろ姿の前に立つ。後ろからすいと髪を掴むとまた体を震わせた。なんだか哀れだ。
「可愛いよ」
手を回し、あごを持ち上げて上へ向かせる。小柄なそよはまだまだ子どものようなあどけない目で銀八を見た。
「あんたは可愛い。将来楽しみだな。二十歳過ぎても先生が行き遅れてたら貰いに来て」
小さな口が笑い出す。あらぁ本気よワタシィ。茶化しながらしなを作れば、窓に寄りかかって笑い声を上げる。そんなにツボって貰えるとは思わなかった。
「先生はいい人ね」
「先生はずっといい人よ」
「私は、このままでいいの。志望校はまた、考えます」
「────はい、りょーかいっ。悪いねッ、先生ただれた恋愛しかしてないから相談には乗れないけど」
「ただれたってどんな!?」
笑いの渦が引かないらしいそよに、とりあえずは安心する。こればっかりはしょうがないのだ。箱入りだろうが百戦錬磨だろうが、恋というものに捕まる。逃げがたいのは、甘く苦い蜜のせい。
いざとなったら先生が箱を破ってあげてもいいよ、なんて言ったら、おれはセクハラで訴えられるだろうか。
「…うちから通える距離じゃないと駄目なんです」
「あ〜…ナルホド。私大は?結構教育系力入れてるとこもあるけど」
「……」
「…あ〜…」
はらりと、志望調査のプリントに答えは載っていた。可愛い箱入り娘は悪い虫に惚れている。三者面談のときどうしようかなぁ。思わずぐしゃぐしゃの頭を更にかき回した。
「…同じったって、専攻は違うよ」
「…わかってます」
「う〜〜〜ん…お前がいいならいいけどさぁ」
箱入り娘はどうしてあんなに可愛いのか。ぎしりと椅子を鳴らして机に足を乗せる。その音に背中が怯えた。
「────どうしたらいいか、わからなくて」
「……ふぅん」
若いね。極力音を殺して足を降ろし、机を離れた。人形のような後ろ姿の前に立つ。後ろからすいと髪を掴むとまた体を震わせた。なんだか哀れだ。
「可愛いよ」
手を回し、あごを持ち上げて上へ向かせる。小柄なそよはまだまだ子どものようなあどけない目で銀八を見た。
「あんたは可愛い。将来楽しみだな。二十歳過ぎても先生が行き遅れてたら貰いに来て」
小さな口が笑い出す。あらぁ本気よワタシィ。茶化しながらしなを作れば、窓に寄りかかって笑い声を上げる。そんなにツボって貰えるとは思わなかった。
「先生はいい人ね」
「先生はずっといい人よ」
「私は、このままでいいの。志望校はまた、考えます」
「────はい、りょーかいっ。悪いねッ、先生ただれた恋愛しかしてないから相談には乗れないけど」
「ただれたってどんな!?」
笑いの渦が引かないらしいそよに、とりあえずは安心する。こればっかりはしょうがないのだ。箱入りだろうが百戦錬磨だろうが、恋というものに捕まる。逃げがたいのは、甘く苦い蜜のせい。
いざとなったら先生が箱を破ってあげてもいいよ、なんて言ったら、おれはセクハラで訴えられるだろうか。
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