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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2006'05.09.Tue
ぱっと咲いた大輪・手に入らぬ魔力。



「きれい」



警護などと言いながら、実質付き添いのようなものだった。将軍の植物園訪問などと言うくだらない企画、誰が通したんだ。煙草が吸いたくて仕方がないが、お姫様はバラの花に見入っている。職員に説明を聞きながら花に微笑みかけた。

────畜生、山崎め。何が悲しくてひとりで警護しなくてはならないのか。そりゃあ────人員削減を叫んだのは土方だったが、幾らなんでもこれはない。…気持ちを知るなら、尚更だ。



「まるで土方さまみたい」

「…その種は手がかからないらしいですよ」

「あら、そんな意味じゃありません────オレンジの大輪、強い力」

「……」



その力はあなたのために?そんなに簡単ではないのだ。無邪気に笑う笑顔こそ大輪の花のようで、まぶしい。



(────ありえねぇ…)



抱きしめて甘い言葉をひとつふたつ囁けば、この腕に落とす自信はあるのに。触れることもままならない、この壁を、



「土方さま?」

「…いえ。綺麗ですね」



自分に花などわからない。所詮女を落とす道具だから。

そばの花に手を伸ばす。滑らかな手触り、色は移りそうに強い。くらくらする。かすかに匂うのは、花か香か。



(…なんでよりにもよって、惚れるかなぁ…)



最低・最悪。苦しむばかり。

自分を恨めしく思いながら、花に例える。…そんな笑顔を見れるなら、花でもいい。だけど選んだのは守る道。



(…嫁に行かれたら泣くな俺…)
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