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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'05.10.Sat
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2009'10.10.Sat
こんぶつゆのCMがかわいいと聞きつけて見てみたらすげーかわいくてユウコハ!ユウコハ!と盛り上がっていたら友達があつひかで書いてたので、わたしはゆうこはでやってみたお。 恥ずかしい。ただ恥ずかしい!

これ書きながら小春ってツンデレなの?とものすごく考えてしまった。
ツンデレって言葉がはやり出した頃ツンデレってのはみんなのまえではツンツンだけどふたりになるとデレデレでツンデレなんだと説明された気がするけど、でもそんなツンデレ見たことない!世間的にツンデレと言われてる子ってつまりお弁当持ってきて「あ、あんたのために作ったんじゃないんだからね!ついでよついで!」ってのは、ツンとデレているからツンデレなんじゃないの?要するにデレ方がツンってことだろ。どうなんだろう。
思わず調べたんだけどはっきり明確に定義されてるわけじゃないようだ。そらそうか、結局スラングだもんな。

よく考えたらナチュラルにパラレルなので説明。
敦士→謙光さんちの息子(イケメン・17歳)
ユウジ→ピン芸人
小春→大学勤務











「うん、ユウジくんと一緒ー。帰るときまた連絡するわ。はいはーい。……あ、おかんちょっと待って。――うん、愛してる」
「……」
そのおかんと同じ顔でそんなことよう言うわ。ユウジが言わんとすることがわかったのか、携帯をしまった敦士はにこりと笑った。作りは父親そっくりのくせに母親そっくりの表情をするから、結局あいつらって似たもの夫婦なんかな、と思ってしまう。アレに囲まれとったらそら息子の性格も悪なるわ。
「ったく……自分で女の始末つけれる奴が大人頼んなや」
「めんどいやん。ユウジくんとお茶する方がよっぽど有意義ってなもんや」
「高校生とスタバで茶ァしばくとか、俺にメリットなんもないんやけどなぁ」
たまたますれ違った友人の息子に声をかけたら、つきまとう女に手を焼いているところだった。うまく使われてしまって、なぜだか彼と二人でお茶をしている。
「しかし敦士はようモテるな。どこのアイドルや」
「おとんとおかんのいいとこ取りして生まれたんや、これでモテな詐欺やで」
「自分で言うな、いらんとこも取り込みよって」
「でもユウジくんかてモテるやろ~。クラスでも俺ユウジくんの知り合いとか恐ろしくてよう言わんわ」
「今ちょっと当たっとるだけやろ。そのうち飽きるわ」
「なんや落ち込んどるな~。ドラマかて立派なお仕事やん」
「俺は芸を認められたい……」
「そこそこ売れとると思うんやけど」
「高校生にそこそことか言われてまうレベルやろ~落ち込む~」
「ごめん、俺が悪かった」
単純に夢を追うだけと言っても簡単じゃない。ここで引き下がるつもりは全くないが、高校生に愚痴をこぼすとは我ながら情けないとは思う。
「あ~もうっ、ほんならあっくんが元気になれる魔法の呪文を教えたるわ」
「……あ?」


*


たった一言、だ。敦士が言う「魔法の呪文」は一瞬で唱えることができるが、但しひとりで呟いても効果はない。
「……うっそやぁ~……」
考えるだけで恥ずかしくなってくる。何度シュミレーションを繰り返してもうまく行かず、ないない、と思考を振り払う。敦士を送った後の帰り道、すれ違った人が自分を振り返った気配がした気がして、自意識過剰にもほどがある、と嫌気がさした。魔法の呪文なんかなくとも、大切な人とあたたかい夕食の待つ家へ帰れば気分など吹き飛ぶはずだ。
「ただいま~!」
「おかえりー」
キッチンから聞こえる声に嬉しくなって、靴を脱ぎ捨てて向かいかけてから戻って靴をそろえる。些細なことで喧嘩をするのも一緒に暮らしているという醍醐味だが、さすがにこのネタで何度も怒らせるわけにはいかない。
「ただいま小春っ」
「ちょっと遅かったわね、もしかして食べてきたん?」
「いや、敦士に捕まっとっただけ。めっちゃ腹減った」
あっくん元気やった?笑う小春にこっちがにやにやしてしまう。長かった片思いを続けた年数を数える趣味はない。もう片思いの方が短くて、今が幸せなら十分だ。
「相変わらずやったで。女に追っかけられて、本人はおかん一筋でな」
「あらら。……あっくんにもええ子が見つかったらええんやけど」
「あのおかんに勝てるのそうおらんで。敦士の片思いも年期入っとるしな」
「せやなぁ……ユウくんお皿出して」
「今日は?」
「肉じゃが」
「俺おかんの肉じゃがより小春の肉じゃがの方が好きやな~」
「ありがと」
にっこりと笑う小春に、昼間の疲れも一気に吹き飛ぶ。あんなかわいげのないガキにつき合わされたんや、ちょっとは甘えてもええやろ。そう思ったところで敦士の「魔法の呪文」が頭をよぎる。
「ユウくん?」
「あ……」
「どしたん」
「な、何でも!」
ふたり分の食器を出して小春を手伝う。暮らし始めてから家事は交代制というルールは守られているが、ユウジの仕事の関係上代わってもらうことが多い。始めは似た程度だった料理の腕は、いつの間にか小春の方がうまくなっている。
「ユウくん、最近疲れとるんちゃう?明日の食事当番代わろか?」
「や、大丈夫。明日はもっと早よ帰れるし。俺小春を主婦にするつもりで一緒に住んだんちゃうで」
「別にそういう意味やなかったんやけど、ユウくんが平気ならええんよ。ただ住み始めたときと同じルールってのもねえ、10年も経っとるんやし」
「……もうそんなに経つ?」
「だってあっくんが小学校あがってからやろ?謙也くんの塾にアルバイトさんが増えて、アタシらが手伝わんでようなった頃からやから」
「10年……」
小春が料理を並べていくのを横目で見ながら、ぼんやりと茶碗を取る。ご飯をよそって小春に渡せば、ありがと、と笑った。その笑顔だけで満たされる。
「小春」
「何~?そういえば今日お漬け物もらったんやったわ、学生がおみやげでくれて」
「愛してる」
「……何て?」
「……ッあー!恥ずい!よう言わん!無理無理無理ごめん忘れて!」
熱くなる顔を自覚しながら炊飯器を閉め、食おか!と食卓に逃げようとするとシャツを引かれる。そっと振り返れば小春も赤い顔をしていて、うわやばいかわいすぎる俺死んだ、謙也の口癖をこぼしそうになった。
「こ……小春さん」
「もっかい言いなさいよ」
「もうほんま勘弁して、俺忍足家にはなられへん」
「いいから」
「……好きや」
「知ってる」
「あッ……あ……愛してます!」
「……ふふっ、バカね」
ユウジを叩いて小春は食卓に着いた。冷めるで、と言われてはっとする。慌てて小春の正面に座ると恥ずかしそうにしていて、十分すぎるご褒美をもらったのにまだ欲を出した。いただきます、と手を合わせて食べ始める小春にあわせて箸を持つが、恐る恐る小春の様子をうかがう。
「……小春、小春は?」
「……アタシもよ」


*


(主婦になったげようかと思っちゃったじゃない……)
ご機嫌で鼻歌混じりに食器を洗うユウジを見て溜息をつく。緩む口元を抑えた。どうせ忍足家の長男に吹き込まれたのだろうが、余計なことをしてくれたものだ。立ち上がってユウジの隣に向かう。
「手伝おか」
「いや、あと流すだけやし」
「ほなお茶入れるわ」
急須を出して準備している間に水の音は止まる。ふたりだと気楽なものだ。
「小春」
「今度は何?」
「キスしていい?」
慌てて振り返るが小春の聞き間違いではないようで、昔から変わらない表情が小春を見ている。ああもう、大概おっさんのくせにかわいい顔しやがって。
「イヤって言ったらどうする気よ」
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