言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'06.13.Tue
蛇睨み、って知ってるか。
「…そういや、太臓はともかくお前はどうなんだよ」
「何がだ」
「彼女。結構もてるんじゃねーの?」
「…特にほしいと思わないからな」
贅沢者め、宏海が呟くのを振り返る。隣の部屋からは太臓がいかがわしげなビデオを流している音が少しばかり漏れてくるのだが、全く気にしていない宏海もそれなりに不自由はしていないのだろう。今度現場を押さえてやろうか、太臓の反応が楽しみだ。
「…そういや、太臓はともかくお前はどうなんだよ」
「何がだ」
「彼女。結構もてるんじゃねーの?」
「…特にほしいと思わないからな」
贅沢者め、宏海が呟くのを振り返る。隣の部屋からは太臓がいかがわしげなビデオを流している音が少しばかり漏れてくるのだが、全く気にしていない宏海もそれなりに不自由はしていないのだろう。今度現場を押さえてやろうか、太臓の反応が楽しみだ。
「つーか俺帰っていい?」
「お前がいないと誰がツッコミを入れるんだ」
「自覚ありかよ!せめて茶ぐらい出せ!」
「王子並みにわがままな男だな」
「ありえねえ…」
どちらも動く気はないのでお茶はこない。悠は体を戻してビデオの編集を続ける。
少し考えたのだろう、悠がすっと立ち上がったので見上げると、茶を入れてくる、と部屋を出ていった。ふっと緊張を解いて宏海は肩を落とす。最近気付いた。太臓がいなければ間が持たないのだ。時々あの目が怖い。
戻ってきた悠が持っていたのはグラスがひとつで、どうせそんなことだろうと思ってた、溜息をついたところにそれを差し出される。躊躇していると悠はわずかに眉をひそめた。
「いらんのか」
「…なんか入ってんじゃねぇだろうな」
「お前に利用価値がある間は命だけは保障する」
「俺そのうち五体満足ではいられなくなりそうだな」
とりあえずそれを受け取ってありがたく頂戴した。悠はまた仕事に戻っている。
部屋は少し暑かった。冷たい麦茶を飲み干して、────後悔。睡魔が襲ってきた。
「…お前マジで何入れた」
「どうだ?」
「何が狙いだよ…」
「王子に渡そうと思ったのだがな、出血多量で倒れていたから」
「あいつ死ぬぞ!」
睡魔を振り切ったツッコミの後を冷たい唇に塞がれた。一体何を盛られたのか、意識は朦朧としている。朦朧ついでに久しぶりに触れる他人に思考を奪われ、ぶっ飛んだ理性に任せて抱き寄せた。追い込むつもりで深く、深く…
「…ん」
「………だーーーーっっっ!!」
わずかに目を開けたおかげで我に返り、慌てて悠を引き剥がした。心なしか頬を紅潮させた悠がこちらを見上げて、いつの間にそうなったのか、掴んでいた宏海の服を引く。
「終わりか」
「な、な、何ッ…」
「思った通り、結構遊んでいるようだな」
「…お前らが来るまではそこそこな」
「遠慮することはないぞ」
「ぜってーついてくるから嫌なんだよ!」
「ふぅん。。…俺の相手をする気はないか」
「はぁっ!?」
「王子の手前、俺も女といるわけにはいかなくてな」
「な、なんで俺なんだよ」
「────野暮なこと」
ニヤリ、と悠は冷たく笑う。力の抜けきった宏海の唇を、蛇の舌が舐めた。全身に寒気が走る。
「一世一代の告白だろう」
「どの辺がっ!?」
「あぁ、俺が女で構わん」
胸元を掴まれ、平素の態度が嘘のような優しいキスが降る。奥深くまで探るような視線、目をそらせない。
「────あっ!お前今っ…」
「催眠術ぐらいでガタガタ言うな」
「言うわッ!」
「するだろ?」
「……太臓は?」
「王子の部屋には外にしか鍵はない」
「お前あいつの命握ってんのかよ!」
「子どものいる夫婦のようだな」
「どこがだッ」
とりあえずもう一回、噛みつくようなキスを。
「お前がいないと誰がツッコミを入れるんだ」
「自覚ありかよ!せめて茶ぐらい出せ!」
「王子並みにわがままな男だな」
「ありえねえ…」
どちらも動く気はないのでお茶はこない。悠は体を戻してビデオの編集を続ける。
少し考えたのだろう、悠がすっと立ち上がったので見上げると、茶を入れてくる、と部屋を出ていった。ふっと緊張を解いて宏海は肩を落とす。最近気付いた。太臓がいなければ間が持たないのだ。時々あの目が怖い。
戻ってきた悠が持っていたのはグラスがひとつで、どうせそんなことだろうと思ってた、溜息をついたところにそれを差し出される。躊躇していると悠はわずかに眉をひそめた。
「いらんのか」
「…なんか入ってんじゃねぇだろうな」
「お前に利用価値がある間は命だけは保障する」
「俺そのうち五体満足ではいられなくなりそうだな」
とりあえずそれを受け取ってありがたく頂戴した。悠はまた仕事に戻っている。
部屋は少し暑かった。冷たい麦茶を飲み干して、────後悔。睡魔が襲ってきた。
「…お前マジで何入れた」
「どうだ?」
「何が狙いだよ…」
「王子に渡そうと思ったのだがな、出血多量で倒れていたから」
「あいつ死ぬぞ!」
睡魔を振り切ったツッコミの後を冷たい唇に塞がれた。一体何を盛られたのか、意識は朦朧としている。朦朧ついでに久しぶりに触れる他人に思考を奪われ、ぶっ飛んだ理性に任せて抱き寄せた。追い込むつもりで深く、深く…
「…ん」
「………だーーーーっっっ!!」
わずかに目を開けたおかげで我に返り、慌てて悠を引き剥がした。心なしか頬を紅潮させた悠がこちらを見上げて、いつの間にそうなったのか、掴んでいた宏海の服を引く。
「終わりか」
「な、な、何ッ…」
「思った通り、結構遊んでいるようだな」
「…お前らが来るまではそこそこな」
「遠慮することはないぞ」
「ぜってーついてくるから嫌なんだよ!」
「ふぅん。。…俺の相手をする気はないか」
「はぁっ!?」
「王子の手前、俺も女といるわけにはいかなくてな」
「な、なんで俺なんだよ」
「────野暮なこと」
ニヤリ、と悠は冷たく笑う。力の抜けきった宏海の唇を、蛇の舌が舐めた。全身に寒気が走る。
「一世一代の告白だろう」
「どの辺がっ!?」
「あぁ、俺が女で構わん」
胸元を掴まれ、平素の態度が嘘のような優しいキスが降る。奥深くまで探るような視線、目をそらせない。
「────あっ!お前今っ…」
「催眠術ぐらいでガタガタ言うな」
「言うわッ!」
「するだろ?」
「……太臓は?」
「王子の部屋には外にしか鍵はない」
「お前あいつの命握ってんのかよ!」
「子どものいる夫婦のようだな」
「どこがだッ」
とりあえずもう一回、噛みつくようなキスを。
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