言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'06.07.Wed
一番の敵。
わぁ、と声を上げて少女は土手を転がった。もう溜息を吐くのも億劫で、高杉は無感動にキセルをくわえる。
外は晴れ、うんざりする快晴。眩しさに目を細め、泣くでもなく伏したままの少女を踏みつける。
「起きろ」
「…びっくりした…」
「……」
黒髪を揺らして少女は立ち上がった。タンポポの残る土手を再び駆け出す。
退屈は人を殺す。晴天に煙を吐き捨てて、空を恨んだ。気まぐれを起こすとろくなことがない。ぎゃん、とまた少女が転ぶ。
「牡丹」
「なぁに?」
「下手くそ」
「むう」
高杉に言われた意味を理解し、少女は口を尖らせた。座り込んだまま草履を脱ぎ捨て、足を挙げて指を動かす。
「だって人間の足難しいんだもん」
「又市は器用に歩くぜ」
「猫と一緒にしないでよーォ」
草履を拾い、少女は高杉の方へ投げ飛ばした。高杉の背後へ迫っていた人間へそれはぶつかる。
「くっ…」
「…昼間っからお盛んだな」
「父の敵ッ!」
「牡丹」
「はぁい」
少女が手をひと振りすると、刀を振り上げたまま男は動かなくなった。その表情は困惑に染まり、少し振り返った高杉は笑う。
蜘蛛の糸って丈夫なもんだな、男には意味のわからないつぶやき。
「食べていい?」
「消化不良起こしてもしらねぇぞ」
「平気」
全く────退屈な世の中だ。こんな余興は娯楽にならぬ。
「…やっぱ暇なときゃ女だな」
「えーっ、牡丹がいるじゃん」
「俺ァ足の多い生き物は嫌いなんだよ」
わぁ、と声を上げて少女は土手を転がった。もう溜息を吐くのも億劫で、高杉は無感動にキセルをくわえる。
外は晴れ、うんざりする快晴。眩しさに目を細め、泣くでもなく伏したままの少女を踏みつける。
「起きろ」
「…びっくりした…」
「……」
黒髪を揺らして少女は立ち上がった。タンポポの残る土手を再び駆け出す。
退屈は人を殺す。晴天に煙を吐き捨てて、空を恨んだ。気まぐれを起こすとろくなことがない。ぎゃん、とまた少女が転ぶ。
「牡丹」
「なぁに?」
「下手くそ」
「むう」
高杉に言われた意味を理解し、少女は口を尖らせた。座り込んだまま草履を脱ぎ捨て、足を挙げて指を動かす。
「だって人間の足難しいんだもん」
「又市は器用に歩くぜ」
「猫と一緒にしないでよーォ」
草履を拾い、少女は高杉の方へ投げ飛ばした。高杉の背後へ迫っていた人間へそれはぶつかる。
「くっ…」
「…昼間っからお盛んだな」
「父の敵ッ!」
「牡丹」
「はぁい」
少女が手をひと振りすると、刀を振り上げたまま男は動かなくなった。その表情は困惑に染まり、少し振り返った高杉は笑う。
蜘蛛の糸って丈夫なもんだな、男には意味のわからないつぶやき。
「食べていい?」
「消化不良起こしてもしらねぇぞ」
「平気」
全く────退屈な世の中だ。こんな余興は娯楽にならぬ。
「…やっぱ暇なときゃ女だな」
「えーっ、牡丹がいるじゃん」
「俺ァ足の多い生き物は嫌いなんだよ」
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