言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'06.21.Wed
笛文庫3巻巻末参照。
中西ベースで辰中+三笠
中西ベースで辰中+三笠
「辰巳せーんぱいv」
「…どうした」
「はいこれ、借りてた本です」
中西に差し出された文庫本は3冊。わざわざ教室まで来るから何事かと思ったのに。廊下の窓を開けて壁を挟んだまま本を受け取る。
「…持って帰るのが嫌なんだな?」
「やだな、先輩に会いたかったから」
ね、と中西は笑う────騙されてやる自分がつくづく甘いと思う。これが惚れた弱みと言う奴なのだろうか。そうだとしたら物凄く嫌だ。
「面白かったよ。先輩ミステリ好き?」
「割とな。他にも読むなら貸すぞ」
「じゃあ今日借りに行きます」
中西がじっと目を見つめてきて、辰巳は回答を誤ったことに気が付いた。ぱちぱちとまつげが上下したあと、中西は笑って肩を叩く。
「やっだな〜、何かしてくれなんて言いませんって。先輩可愛い。何かしてくれてもいいですよ」
「ッ…お前ッ…」
「大好きだよ。キスしたい」
「!」
ざっと体を引くと中西は笑い声をあげる。畜生!悔しがっても仕方ない。抗ったところで経験の差は埋まらないのだ。
じゃあまた、と別れていく後輩を見送り、辰巳は溜息をついて席へ戻る。すぐに三上がからかいに来るので溜息は尽きない。
「相変わらずだな」
「…三上…殴らせろ」
「八つ当たりすんなよお前のキャラじゃねぇから!」
「キャラ…」
「まぁそうへこむな。あの中西飼い慣らしてるだけで上等だ」
「……ほめられてない」
「ほめねぇよ」
「…お前はどうなんだよ」
「……まぁ、まぁまぁ」
「なんだその遠い目は」
辰巳に構って上機嫌な中西は鼻歌でも歌いたい気分で教室へ戻る。
「中西!中西!」
「え?おぉっ、ちょっと」
しかし待ってましたとばかりに廊下で笠井に捕まり、トイレに連れ込まれた。いやん俺何されるの?ふざけてみるとバカ、と怒られる。
「どうしよう!」
「何?」
やたら行動が荒っぽいが、気分はいいので笑顔で応えてやる。なにより携帯を握りしめた笠井が必死なので、中西にとってミステリーより面白いことであるのは確かだからだ。
「こ…これ見て…」
「……で?」
「で、じゃなくて!こ…これって、な…何か」
「部屋空けとけなんて今日ヤりに行くからっつってるようなもんじゃん」
「わー!ない!ありえない!先生助けて!」
「お前に出来ることはあの悪趣味なパジャマをやめることだ」
「そんなアドバイスいらない!」
泣き出さんばかりの笠井の様子に、少しばかり三上が不憫になる。最近出来上がったふたりは中西のいいおもちゃになっている。三上にふっかけたのは中西だ。
「でもさ、笠井だって三上先輩と付き合うことになったからにはこれぐらいわかってたでしょ」
「お…俺だって覚悟ぐらいしてたけど!」
「遅かれ早かれこうなるの。何?保護者付きでえっちする?三上先輩緊張して立たないかもしんないしv」
「ぎゃー!」
保護者、と自分を差した中西の手を叩き落とし、笠井はその場にしゃがみこむ。俺がいじめたみたいじゃんよ、中西はぼやくがちょっと跪かれてるみたいで気持ちいい。
「うう…しかもなんで俺の部屋!?」
「三上先輩の部屋にしたら笠井逃げるからでしょ」
「いや…!」
「どっちにしろ三上先輩の部屋は避けた方がいいと思う」
「…なんで」
「ムードもクソもねぇから」
「……」
「あんなベッドで寝たら醤油の夢見るぜ」
「……俺のパジャマあれよりはましじゃない?」
「五十歩百歩。返事したの?」
「してないよっ」
「さっさとしたらいいじゃん。もう電話とかでさくっと」
「あっ!」
メールを見せられたときに受け取ったままだった携帯ですぐに三上にかける。当然携帯を取り返そうと笠井が立ち上がるが、背の高い中西が手を挙げれば笠井は子どものようにすがるしかない。
「中西!」
「あ、繋がった」
「ぎゃっ」
中西が携帯を押しつけて、挙動不審にそれをどうにか受け取った笠井は中西を睨む。しかし携帯から声が漏れてきて、中西から離れて耳に当てた。
「もしもし…違います、間違えました。…見ましたよ…知りませんよ!来たいなら勝手に来ればいいじゃないですか。…自分で言って下さい。俺は知りません!」
(デレツン…)
携帯を切った笠井は戻ってきて、再び中西をバカ呼ばわりしてトイレを飛び出す。
(…俺も渋沢先輩と交渉しよう…)
ミステリーを睦言に。だって明日は休みだから。
「…どうした」
「はいこれ、借りてた本です」
中西に差し出された文庫本は3冊。わざわざ教室まで来るから何事かと思ったのに。廊下の窓を開けて壁を挟んだまま本を受け取る。
「…持って帰るのが嫌なんだな?」
「やだな、先輩に会いたかったから」
ね、と中西は笑う────騙されてやる自分がつくづく甘いと思う。これが惚れた弱みと言う奴なのだろうか。そうだとしたら物凄く嫌だ。
「面白かったよ。先輩ミステリ好き?」
「割とな。他にも読むなら貸すぞ」
「じゃあ今日借りに行きます」
中西がじっと目を見つめてきて、辰巳は回答を誤ったことに気が付いた。ぱちぱちとまつげが上下したあと、中西は笑って肩を叩く。
「やっだな〜、何かしてくれなんて言いませんって。先輩可愛い。何かしてくれてもいいですよ」
「ッ…お前ッ…」
「大好きだよ。キスしたい」
「!」
ざっと体を引くと中西は笑い声をあげる。畜生!悔しがっても仕方ない。抗ったところで経験の差は埋まらないのだ。
じゃあまた、と別れていく後輩を見送り、辰巳は溜息をついて席へ戻る。すぐに三上がからかいに来るので溜息は尽きない。
「相変わらずだな」
「…三上…殴らせろ」
「八つ当たりすんなよお前のキャラじゃねぇから!」
「キャラ…」
「まぁそうへこむな。あの中西飼い慣らしてるだけで上等だ」
「……ほめられてない」
「ほめねぇよ」
「…お前はどうなんだよ」
「……まぁ、まぁまぁ」
「なんだその遠い目は」
辰巳に構って上機嫌な中西は鼻歌でも歌いたい気分で教室へ戻る。
「中西!中西!」
「え?おぉっ、ちょっと」
しかし待ってましたとばかりに廊下で笠井に捕まり、トイレに連れ込まれた。いやん俺何されるの?ふざけてみるとバカ、と怒られる。
「どうしよう!」
「何?」
やたら行動が荒っぽいが、気分はいいので笑顔で応えてやる。なにより携帯を握りしめた笠井が必死なので、中西にとってミステリーより面白いことであるのは確かだからだ。
「こ…これ見て…」
「……で?」
「で、じゃなくて!こ…これって、な…何か」
「部屋空けとけなんて今日ヤりに行くからっつってるようなもんじゃん」
「わー!ない!ありえない!先生助けて!」
「お前に出来ることはあの悪趣味なパジャマをやめることだ」
「そんなアドバイスいらない!」
泣き出さんばかりの笠井の様子に、少しばかり三上が不憫になる。最近出来上がったふたりは中西のいいおもちゃになっている。三上にふっかけたのは中西だ。
「でもさ、笠井だって三上先輩と付き合うことになったからにはこれぐらいわかってたでしょ」
「お…俺だって覚悟ぐらいしてたけど!」
「遅かれ早かれこうなるの。何?保護者付きでえっちする?三上先輩緊張して立たないかもしんないしv」
「ぎゃー!」
保護者、と自分を差した中西の手を叩き落とし、笠井はその場にしゃがみこむ。俺がいじめたみたいじゃんよ、中西はぼやくがちょっと跪かれてるみたいで気持ちいい。
「うう…しかもなんで俺の部屋!?」
「三上先輩の部屋にしたら笠井逃げるからでしょ」
「いや…!」
「どっちにしろ三上先輩の部屋は避けた方がいいと思う」
「…なんで」
「ムードもクソもねぇから」
「……」
「あんなベッドで寝たら醤油の夢見るぜ」
「……俺のパジャマあれよりはましじゃない?」
「五十歩百歩。返事したの?」
「してないよっ」
「さっさとしたらいいじゃん。もう電話とかでさくっと」
「あっ!」
メールを見せられたときに受け取ったままだった携帯ですぐに三上にかける。当然携帯を取り返そうと笠井が立ち上がるが、背の高い中西が手を挙げれば笠井は子どものようにすがるしかない。
「中西!」
「あ、繋がった」
「ぎゃっ」
中西が携帯を押しつけて、挙動不審にそれをどうにか受け取った笠井は中西を睨む。しかし携帯から声が漏れてきて、中西から離れて耳に当てた。
「もしもし…違います、間違えました。…見ましたよ…知りませんよ!来たいなら勝手に来ればいいじゃないですか。…自分で言って下さい。俺は知りません!」
(デレツン…)
携帯を切った笠井は戻ってきて、再び中西をバカ呼ばわりしてトイレを飛び出す。
(…俺も渋沢先輩と交渉しよう…)
ミステリーを睦言に。だって明日は休みだから。
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