言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'02.02.Thu
俺はどこに行くつもりなんだろう。
あー駄目だ、機内まで持たない。
ついさっき別れた体温にもう触れたい。あれが俺のものだという絶対の自信がほしい。何度体が覚えてもすぐに忘れる。
手に持った切符を見つめる。帰りの分は、まだない、1年待たないと、この手には来ない。
嘘だよ、大嘘ついた。あんたから離れるなんて考えたことなかった。
あー駄目だ、機内まで持たない。
ついさっき別れた体温にもう触れたい。あれが俺のものだという絶対の自信がほしい。何度体が覚えてもすぐに忘れる。
手に持った切符を見つめる。帰りの分は、まだない、1年待たないと、この手には来ない。
嘘だよ、大嘘ついた。あんたから離れるなんて考えたことなかった。
今日から異国に住む。日本に未練も名残も残して、すっきりしないまま出国の準備ばかりが進んだ。
留学が決まってから毎日先輩に会いに行って、最終的には俺このまま逃げようって言われたら逃げれた、なんて考えていた。
ねえ先輩、俺はそんなことを考えてたよ。あんたは?
あんたは、俺が一緒に逃げてって言ったら逃げてくれた?手に手を取って?
馬鹿みたい。あのクソ真面目な男がそんなこと、ありえない。
欲しい。全て投げ出してもいい。与えられても足りない。
かっこつけて別れたから必死で涙を堪える。エスカレーターに運ばれる足は震えている。
少し振り返ったら先輩は父さんと話をしていてこっちを見ていなかった。父さん、俺最後まであんたを憎まなきゃいけないわけ?
こんな1枚の紙切れで俺は海の向こうへ運ばれてく。なんだか凄いことみたいだ。
1年間って確か短かった気がする。昔は。サッカーをしていたあの頃は。何時間あったって足りなかった。サッカーもしたかったし先輩に触れてなきゃいけなかった。今言っても多分信じないだろうけど、俺はほんとにあんたがいないと駄目だった。だからって今は平気ってわけじゃない。昔よりもっと、駄目だ。
大きな窓の外、飛行機がどこかへ旅立っていく。どこへ行きますか。
期待や不安を乗せた重たい体は頼もしく飛び立つ。轟音。天気は晴れ。そういえば長い間釣りへ行っていない。夏だったのに、ひと夏あの人を振り回しただけで終わった。
手続きを待つ間の時間が惜しい。こんな間があれば、先輩と、……なんて、考えてもしょうがない。
機内で泣くと宣言したけど思わず涙が零れて、焦って拭くものを探したらハンカチが差し出された。顔を上げると小さな女の子。
どうしたの、高い声。
あぁ、俺がいない間、三上先輩絶対誰かを抱くんだろうな。
「おなか痛い?」
「…ううん、大丈夫」
小さな手が涙を拭いてくれた。ハンカチはいいにおいがする。
お母さんは、と聞くと振り返って指をさした。携帯で話中だ。
「…おねえちゃんは、旅行かな」
「あのね、パパに会いに行くの」
「へえ」
「パパ遠いところでお仕事してて、忙しいんだって」
「そっか」
ちゃんと、往復の切符も持ってる彼女は屈託のない笑みを見せる。
こんな少女も羨ましい。末期だ。最悪だ。
(……キスしたい…)
強い太陽。柔らかい月。まわる風。かたい大地。
海を越えても同じだなんて、誰がそんな嘘を。夢を託した星空が、ひとりで見れるはずがない。
――――腹を括らないと。このままだと俺は帰って来れない。
男でも女でも、幾らでも誰かを好きになればいい。でも俺が帰ってくるときだけでもいいから、思い出してよ。一目会って、決めるから。
俺は1年後も同じ気持ちで隣に立てる自信があるよ。
留学が決まってから毎日先輩に会いに行って、最終的には俺このまま逃げようって言われたら逃げれた、なんて考えていた。
ねえ先輩、俺はそんなことを考えてたよ。あんたは?
あんたは、俺が一緒に逃げてって言ったら逃げてくれた?手に手を取って?
馬鹿みたい。あのクソ真面目な男がそんなこと、ありえない。
欲しい。全て投げ出してもいい。与えられても足りない。
かっこつけて別れたから必死で涙を堪える。エスカレーターに運ばれる足は震えている。
少し振り返ったら先輩は父さんと話をしていてこっちを見ていなかった。父さん、俺最後まであんたを憎まなきゃいけないわけ?
こんな1枚の紙切れで俺は海の向こうへ運ばれてく。なんだか凄いことみたいだ。
1年間って確か短かった気がする。昔は。サッカーをしていたあの頃は。何時間あったって足りなかった。サッカーもしたかったし先輩に触れてなきゃいけなかった。今言っても多分信じないだろうけど、俺はほんとにあんたがいないと駄目だった。だからって今は平気ってわけじゃない。昔よりもっと、駄目だ。
大きな窓の外、飛行機がどこかへ旅立っていく。どこへ行きますか。
期待や不安を乗せた重たい体は頼もしく飛び立つ。轟音。天気は晴れ。そういえば長い間釣りへ行っていない。夏だったのに、ひと夏あの人を振り回しただけで終わった。
手続きを待つ間の時間が惜しい。こんな間があれば、先輩と、……なんて、考えてもしょうがない。
機内で泣くと宣言したけど思わず涙が零れて、焦って拭くものを探したらハンカチが差し出された。顔を上げると小さな女の子。
どうしたの、高い声。
あぁ、俺がいない間、三上先輩絶対誰かを抱くんだろうな。
「おなか痛い?」
「…ううん、大丈夫」
小さな手が涙を拭いてくれた。ハンカチはいいにおいがする。
お母さんは、と聞くと振り返って指をさした。携帯で話中だ。
「…おねえちゃんは、旅行かな」
「あのね、パパに会いに行くの」
「へえ」
「パパ遠いところでお仕事してて、忙しいんだって」
「そっか」
ちゃんと、往復の切符も持ってる彼女は屈託のない笑みを見せる。
こんな少女も羨ましい。末期だ。最悪だ。
(……キスしたい…)
強い太陽。柔らかい月。まわる風。かたい大地。
海を越えても同じだなんて、誰がそんな嘘を。夢を託した星空が、ひとりで見れるはずがない。
――――腹を括らないと。このままだと俺は帰って来れない。
男でも女でも、幾らでも誰かを好きになればいい。でも俺が帰ってくるときだけでもいいから、思い出してよ。一目会って、決めるから。
俺は1年後も同じ気持ちで隣に立てる自信があるよ。
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