言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2007'07.11.Wed
「みかみせんぱい抱っこ〜!」
「……えっ!?夢!?」
「俺誉めて!」
笠井を三上に押しつけて、中西は勝ち誇ったようにガッツポーズを決めた。抱き止めた笠井は酒くさい。今日は飲んでくると言っていたが、──一体何事だろう。辰巳と並ぶザルがここまで酔っ払ったのを見たことがない。
「お前何したんだよ!?」
「いや〜笠井ほんとに強いから時間かかっちゃった。酔っ払ったとこ見てみたくてさ〜、ちゃんぽんで次々飲ませちゃった」
「悪酔いじゃねえか!」
「でもカワイイでしょ?危ないから泊まってけって言ったのに三上先輩んちがいい〜って」
「え……」
「これで辰巳も酔う可能性はゼロじゃないことがわかったよ」
「笠井を実験台にすんな!」
「送ってあげたんだからおあいこってことで。じゃあね」
中西本人は素面らしい。笠井に手を振り、車のキーを指先で回しながらご機嫌で帰っていく。
どうすんだコレ……張り付いて離れない笠井を持て余す。とにかく中へ入ろうとするのに、本当に体に力が入らないらしい笠井は動かない。
「抱っこ!」
「……お前、自分の体重知ってるか」
「やだ、三上先輩の抱っこがいい!」
「あーっ、クソ!」
笠井を無理やりドアの内側に引っ張り込む。その勢いでそのまま玄関に倒れ込み、笠井は強か後頭部を強打した。一瞬で嫌な汗をかいたが、笠井は小さい子どものように何が起きたのかわからずきょとんとしている。頭までおかしくなってないだろうな、まさに子どもをあやすようなつもりで頭を撫でると笠井はへらっと表情を緩めた。こぶになっているのがやや気になる。
「……よし」
正体をなくした人間の重さは知っているが、玄関に放置するわけにはいかない。考えたあげく一番抱きやすそうな気がして、いわゆるお姫様抱っこで笠井を抱き上げた。きゃー、と喜んでいるらしい笠井の手が首に回る。
「忘れてたら怒るからな…!」
「みかみせんぱい大好き!」
「落としそうだから黙ってろ!」
やりかけのレポートを横目に、どうにか笠井をベッドまで運ぶ。できるだけ気をつけて降ろしてからも、笠井が手を離す気配はない。
「笠井さ〜ん、おい」
「みかみせぇんぱい!」
「なんだよ」
「みかみせんぱいの抱っこが一番すき!」
「……なんか微妙に納得いかねえんだけど。誰との比較だよ」
「みかみせんぱいが大好き。いっちばんすき」
「はいはい、素面で聞きてえよ。離せ、俺はレポートやるから」
「レポートと俺とどっちがすきなんですかあ」
「お前の方が好きだよ、愛してる。だから一旦離せって」
「ほんとに?」
「ほんとに!」
手が緩んだ隙を逃さずに離れ、笠井の頭まで布団をかぶせる。もごもごしながら顔だけ出てきた。
「じゃあ邪魔しないから、」
「から?」
「もうちょっと、いっぷんだけぎゅってして!」
「……なんつーかもう、俺もなあ……」
中西グッジョブ、だなんて言ってやる気はない。それでもこの機会を堪能したって罰は当たらないだろう。前髪を避けて笠井の額にキスをして、また布団をかぶせてしまう。捕まらないうちにパソコンの前に戻った。しばらく名前を呼ばれたが、そのうち大人しくなったのでほっとする。
(人がよすぎる……)
*
「……どこ?」
「起きたか」
ベッドで身を起こした笠井はすぐにまた沈み、頭を抱える。こいつを追い出してレポート出しに行って戻ったらすぐ寝よう。朝まで寝よう。目玉焼きを作るつもりが黄身が壊れ、大至急スクランブルエッグにしながら三上は寝不足の頭で考える。
「薬いるか、二日酔いの」
「二日酔い?」
「……忘れてんのかよ」
「これが二日酔いか……あー」
卵を皿にあけて笠井の様子を見に行く。布団にくるまってぐったりしているので、おいていくべきなのかと考えた。
「お前、予定は?」
「……キャンセル」
「あっそ。俺レポートだけ出しに行くから」
「みかみせんぱい」
「何?」
「お姫様抱っこって、ないよ」
「……やっぱり帰れ、な?」
「こぶできてるし……ひどい……きもい……」
「……お前の本音は聞かなかったことにしてやるから礼ぐらい言えよ」
「あいしてる」
「!」
「とでも言えば満足ですか?」
「かっわいくねえ…!」
「……えっ!?夢!?」
「俺誉めて!」
笠井を三上に押しつけて、中西は勝ち誇ったようにガッツポーズを決めた。抱き止めた笠井は酒くさい。今日は飲んでくると言っていたが、──一体何事だろう。辰巳と並ぶザルがここまで酔っ払ったのを見たことがない。
「お前何したんだよ!?」
「いや〜笠井ほんとに強いから時間かかっちゃった。酔っ払ったとこ見てみたくてさ〜、ちゃんぽんで次々飲ませちゃった」
「悪酔いじゃねえか!」
「でもカワイイでしょ?危ないから泊まってけって言ったのに三上先輩んちがいい〜って」
「え……」
「これで辰巳も酔う可能性はゼロじゃないことがわかったよ」
「笠井を実験台にすんな!」
「送ってあげたんだからおあいこってことで。じゃあね」
中西本人は素面らしい。笠井に手を振り、車のキーを指先で回しながらご機嫌で帰っていく。
どうすんだコレ……張り付いて離れない笠井を持て余す。とにかく中へ入ろうとするのに、本当に体に力が入らないらしい笠井は動かない。
「抱っこ!」
「……お前、自分の体重知ってるか」
「やだ、三上先輩の抱っこがいい!」
「あーっ、クソ!」
笠井を無理やりドアの内側に引っ張り込む。その勢いでそのまま玄関に倒れ込み、笠井は強か後頭部を強打した。一瞬で嫌な汗をかいたが、笠井は小さい子どものように何が起きたのかわからずきょとんとしている。頭までおかしくなってないだろうな、まさに子どもをあやすようなつもりで頭を撫でると笠井はへらっと表情を緩めた。こぶになっているのがやや気になる。
「……よし」
正体をなくした人間の重さは知っているが、玄関に放置するわけにはいかない。考えたあげく一番抱きやすそうな気がして、いわゆるお姫様抱っこで笠井を抱き上げた。きゃー、と喜んでいるらしい笠井の手が首に回る。
「忘れてたら怒るからな…!」
「みかみせんぱい大好き!」
「落としそうだから黙ってろ!」
やりかけのレポートを横目に、どうにか笠井をベッドまで運ぶ。できるだけ気をつけて降ろしてからも、笠井が手を離す気配はない。
「笠井さ〜ん、おい」
「みかみせぇんぱい!」
「なんだよ」
「みかみせんぱいの抱っこが一番すき!」
「……なんか微妙に納得いかねえんだけど。誰との比較だよ」
「みかみせんぱいが大好き。いっちばんすき」
「はいはい、素面で聞きてえよ。離せ、俺はレポートやるから」
「レポートと俺とどっちがすきなんですかあ」
「お前の方が好きだよ、愛してる。だから一旦離せって」
「ほんとに?」
「ほんとに!」
手が緩んだ隙を逃さずに離れ、笠井の頭まで布団をかぶせる。もごもごしながら顔だけ出てきた。
「じゃあ邪魔しないから、」
「から?」
「もうちょっと、いっぷんだけぎゅってして!」
「……なんつーかもう、俺もなあ……」
中西グッジョブ、だなんて言ってやる気はない。それでもこの機会を堪能したって罰は当たらないだろう。前髪を避けて笠井の額にキスをして、また布団をかぶせてしまう。捕まらないうちにパソコンの前に戻った。しばらく名前を呼ばれたが、そのうち大人しくなったのでほっとする。
(人がよすぎる……)
*
「……どこ?」
「起きたか」
ベッドで身を起こした笠井はすぐにまた沈み、頭を抱える。こいつを追い出してレポート出しに行って戻ったらすぐ寝よう。朝まで寝よう。目玉焼きを作るつもりが黄身が壊れ、大至急スクランブルエッグにしながら三上は寝不足の頭で考える。
「薬いるか、二日酔いの」
「二日酔い?」
「……忘れてんのかよ」
「これが二日酔いか……あー」
卵を皿にあけて笠井の様子を見に行く。布団にくるまってぐったりしているので、おいていくべきなのかと考えた。
「お前、予定は?」
「……キャンセル」
「あっそ。俺レポートだけ出しに行くから」
「みかみせんぱい」
「何?」
「お姫様抱っこって、ないよ」
「……やっぱり帰れ、な?」
「こぶできてるし……ひどい……きもい……」
「……お前の本音は聞かなかったことにしてやるから礼ぐらい言えよ」
「あいしてる」
「!」
「とでも言えば満足ですか?」
「かっわいくねえ…!」
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