言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'08.10.Thu
強い思いと共に、脱力感に襲われてしゃがみこんだ。夏の終わりをこの体で実感する。
「負けたのか」
それは黄金世代の終わりだった。
試合から戻った部員たちを襲ったのはひどい疲労だった。目指した優勝旗は彼らを見限り、目前で身を翻した。
「短い夏だったな」
「ほんとにねぇ」
渋沢の隣で中西が煙草に火をつけた。すんげーシュール、誰かが呟く。寮の屋上、今日ばかりは無礼講なのか、渋沢までが足を投げ出して夜空を眺める。
「…よく帰って来れたなぁ…」
「立てなかったもんな」
フェンスにもたれてしゃがみこんだ近藤は、まだ動揺がおさまらないのだろう、呆けた表情をしている。中西がわざと吹きかけてくる煙を払って顔をしかめた。国家遺産の前で煙草やめろよ、三上が茶化す。その声にも疲労が見えた。
辰巳が屋上へ上がってきた。人数分のペットボトルを抱え、ひとりずつに配って行く。無言だった。
「…藤代が泣いてるぞ」
三上が膝をついた。フェンスが揺れる。金属がこすれる音が続く。
「…終わりかぁ」
思ってたより早かった。夜風が彼らを撫でていく。
「負けたのか」
それは黄金世代の終わりだった。
試合から戻った部員たちを襲ったのはひどい疲労だった。目指した優勝旗は彼らを見限り、目前で身を翻した。
「短い夏だったな」
「ほんとにねぇ」
渋沢の隣で中西が煙草に火をつけた。すんげーシュール、誰かが呟く。寮の屋上、今日ばかりは無礼講なのか、渋沢までが足を投げ出して夜空を眺める。
「…よく帰って来れたなぁ…」
「立てなかったもんな」
フェンスにもたれてしゃがみこんだ近藤は、まだ動揺がおさまらないのだろう、呆けた表情をしている。中西がわざと吹きかけてくる煙を払って顔をしかめた。国家遺産の前で煙草やめろよ、三上が茶化す。その声にも疲労が見えた。
辰巳が屋上へ上がってきた。人数分のペットボトルを抱え、ひとりずつに配って行く。無言だった。
「…藤代が泣いてるぞ」
三上が膝をついた。フェンスが揺れる。金属がこすれる音が続く。
「…終わりかぁ」
思ってたより早かった。夜風が彼らを撫でていく。
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