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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2006'08.05.Sat
あっと思った瞬間は既に時遅し、伸ばした脚に獲物がかかった。



…じゃなかった。引っかかったのは女の子。

起き上がって腕からこぼしたものをかき集めているのを感じながら、高杉は狸寝入りをやめるタイミングを考える。転がってきた何かが手に触れて、思わず目を開けるとリップクリーム、それを取ろうとした彼女の手が一瞬触れた。



さらりと流れた黒髪が視界をよぎる。髪の間から覗いた目が、高杉の視線とかち合った。



(…うおっ)



誰につまづいてしまったのかわかった彼女は、リップクリームも残して逃げていく。高杉につまづいたときに擦りむきでもしたのか、若干足を気にした後ろ姿。



(……クリティカル)



内心ガッツポーズを決めて、高杉はリップクリームを拾って追いかけた。

おい、と声をかけた瞬間、彼女はかすかに悲鳴を上げてノート類をまた落とした。それを拾うのを手伝って、ついでにリップクリームも返す。彼女の脳裏によぎったのは「もりのくまさん」だったが、それは高杉の知るところではない。



「怪我してんじゃん」

「あ」

「悪かったな」

「い、いえっ、私…」



保健室行こうぜ、無理やり引っ張っていって既知の養護員に治療させた。困惑しながらも礼を言って彼女が帰るなり、高杉は表情を崩す。



「めっちゃ可愛くねぇ!?」

「…あれはやめとけ、貴様の手に負える相手じゃない。先祖は貴族だ殿様だと言う生粋のお姫様じゃ」

「まじで!?」

「……」



しまった、火をつけた。陸奥は頭を抱え、実はオタクというこの問題児がどこで脚を滑らせたのか考え始めた。
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