言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2009'06.23.Tue
なんか……これをやらんと気がすまんらしくて。
というわけでけんひか夫婦です。
謙也はお医者継ぐんかねー、と言ってたのですが、友達と語っているうちにあいつは光のために医者なんて時間の取られることせんな、という結論に達しました。多分塾かなんかやってんちゃうの。知らんけど。
白石は四天の監督とかになってるといいですね。未だに彼女も嫁もいないので相変わらず女の子にきゃあきゃあ言われていたらいいよ。
というわけでけんひか夫婦です。
謙也はお医者継ぐんかねー、と言ってたのですが、友達と語っているうちにあいつは光のために医者なんて時間の取られることせんな、という結論に達しました。多分塾かなんかやってんちゃうの。知らんけど。
白石は四天の監督とかになってるといいですね。未だに彼女も嫁もいないので相変わらず女の子にきゃあきゃあ言われていたらいいよ。
「おかん朝やで~起きや~!」
敦士は布団をまくりあげ、幸せそうに眠る母親の頬をつついた。しかしその目は閉じられたままで、指先さえも動きはしない。父親が顔をのぞかせて近づいてくる。
「熟睡かぁ?」
「うん。あかんわ」
「よっしゃ、おとんがキスで目覚めさせちゃる」
腕まくりをする父親を横目で見ているとぐいと手を引かれた。不意をつかれてよろけてベッドに半身を倒すと腕が絡みつき、目の前いっぱいに母親の顔が近づいている。唇が触れるか触れないかのところで慌てて体を引くと舌打ちが聞こえた。父親がそばで硬直している。
「お……おかんっ何すんねん!」
「おとんと間違うたわ」
「俺そんなんされたことないんやけど!」
「はいはい起きよか~」
「光ッ!」
「謙也さんおはよう」
「……おはよう」
立ち上がった母親が笑顔で父親の頭を撫でて、不満げにしながらもそれ以上は諦めた父親にあきれてしまった。こんなやつらに毎朝の貴重な時間を費やしている自分は本当にいい息子だと思う。
「つーかおかんも、ほんま頼むわ!息子の晴れ舞台やねんで!」
「たかが地区大会やん、何を偉そうに」
「くっ……!息子がかわいないんか!」
「キスしたいぐらいかわいいっちゅーねん」
父親のついでに息子も撫でて、母親はようやく寝室を出る。隣でへらへらしている父親を代わりににらんだ。
「おっさんが甘やかすからおかんがあんなに性格悪いんや」
「あほぅ、俺が会ったときにはもうあんなんやったわ」
「あっくん?」
「何もないです」
笑顔で戻ってきた母親に笑顔で返し、早よ飯作ってや!とじゃれつきにいく。あくびをしながら台所へ向かった母親は今日はまだ機嫌がいい。
「それにしても、敦士がレギュラーなー。何回聞いてもおもろいわ」
「なんでやねん!」
「だって敦士、俺と謙也さんの息子やのにテニスあんま上手ないし」
「上手いからレギュラーなんやろ!」
「俺が鍛えたったんやからレギュラーぐらい当然や。卵、何がええ」
「目玉焼き!」
リクエストしてからはっと我に返り、敦士は慌てて部屋に戻った。食事の支度ができるまでに身の回りを整えておかなければ遅刻してしまう。今日は待ちに待った地区大会だ。ようやく手に入れたレギュラーの座を、遅刻などで失いたくない。
四天宝寺に入学した敦士が門を叩いたテニス部には、大きな壁が立ちはだかっていた。テニススクールの中では上手い方だった敦士の鼻を簡単にへし折ることができるレベルの持ち主ばかりで、敦士が2年の夏にレギュラーを勝ち取ったときには監督さえもが驚いた。──かつて『天才』と呼ばれた母親がコーチについたのだ。あれで負けましたなどと報告したものなら、どんな仕打ちが待っているかわからない。両親共に四天宝寺の出身で、テニスの腕は確かだったと、父親の同級生であり当時の部長であった白石監督から聞かされて知っている。
顔を洗い、着替えもすませて戻ると食卓の用意はできていた。
「敦士、弁当いんの?」
「コンビニでもいいけど」
「昨日の晩飯詰めたるわ」
「……やきそば?」
母親、忍足光は意味深に笑って台所へ姿を消す。2段の弁当箱が上下とものり弁だった切ない思い出が一瞬頭をよぎった。
「大丈夫や。光昨日は買い物のときに思い出しとったから」
トーストをかじる父親の言葉に安心する。父親である忍足謙也は妻への盲目さが欠点らしい欠点といえるお人好しだ。これはこれでバランスが取れているのだろうが、息子としては溜息が出るばかりだ。
「試合、見に行くからな」
「……うん」
「差し入れいるか?アフロのかつらとか」
「いらん」
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