言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2012'01.22.Sun
三笠。三上高3、笠井高2。
「三上先輩!」
高い声に呼ばれて三上が振り返ると、二人組の女子生徒が立っている。用があるのはひとりだろう。もじもじとその手に持っているものはパステルピンクの紙袋で、さてどう持って帰ったものか、と三上はさっそく考え始めた。
「今日、お誕生日ですよね」
「よく知ってんな」
「それで、あの……これっ、プレゼントです!よかったら使って下さいっ!」
「ありがとう。でも気持ちだけで十分だから」
「いえっ、こちらこそ、気に入ってもらえるかわかりませんが、受け取ってもらえるだけで十分なので!あの……だめですか?」
「……じゃあ、ありがとう」
「!」
差し出された袋を受け取ると、彼女はぱっと顔を上げた。大きいな瞳が目立つ顔立ちで、きっと誰からもかわいいと言われるのだろう。かわいい子に好意を寄せられることは、男として素直に嬉しい。――これが、今この場でなければ少しぐらい遊んでいたかも、と思う程度には。
「三上先輩、行きますよ」
「はいはい」
冷たくすら聞こえる声には振り返らず、三上は女子のクラスと名前を聞いた。頭の中に留めおき、再び礼を言って彼女から離れる。少し距離が開いてから、きゃあきゃあとはしゃぐ声が聞こえてきた。華やかなのはいいことだ。
「むさくるしくてすいませんねぇ」
「何も言ってねぇよ」
笠井に追いついて顔を見ると、仏頂面を向けてくる。高2ともなればもう大人の男に近くなり、眉間にしわを寄せた表情がかわいくなくなったのはいつの頃からだろうか。
心の声が顔からこぼれてます、更に不機嫌な声で付け加えられたが、三上はそれを笑い飛ばした。
「だってお前、俺が朝一番でもらったプレゼント何だと思ってんだよ」
「サッカー部の鍛え上げられた男たち+侵入してきた柔道・剣道・野球等各部代表による添い寝」
「殺意を覚えた」
「そういう態度を取るからです」
笠井がプレゼントを指さした。思い出して中を覗いてみる。ラッピングされているので中はわからないが、大きさ、軽さから考えてタオルの類だろう。無難なところだ。
「誕生日だろー、ちょっとぐらい浮かれたっていいじゃねえか」
「はいはいそーですねー。せいぜい刺されない程度に誕生日を楽しんで下さい」
「アラ、いいの」
「どーぞ。最後に俺のところに来るならね」
「……あー……部活終わったらどっか行く?」
「どうせ誰かに捕まるんでしょ」
「俺が、笠井と、どっか行きたい」
「……期待しないでおきます」
「素直じゃねーな。祝わせてやるって言ってんのに」
「……あんたの誕生日祝うの、何度目だと思ってるんですか」
「三上先輩!」
高い声に呼ばれて三上が振り返ると、二人組の女子生徒が立っている。用があるのはひとりだろう。もじもじとその手に持っているものはパステルピンクの紙袋で、さてどう持って帰ったものか、と三上はさっそく考え始めた。
「今日、お誕生日ですよね」
「よく知ってんな」
「それで、あの……これっ、プレゼントです!よかったら使って下さいっ!」
「ありがとう。でも気持ちだけで十分だから」
「いえっ、こちらこそ、気に入ってもらえるかわかりませんが、受け取ってもらえるだけで十分なので!あの……だめですか?」
「……じゃあ、ありがとう」
「!」
差し出された袋を受け取ると、彼女はぱっと顔を上げた。大きいな瞳が目立つ顔立ちで、きっと誰からもかわいいと言われるのだろう。かわいい子に好意を寄せられることは、男として素直に嬉しい。――これが、今この場でなければ少しぐらい遊んでいたかも、と思う程度には。
「三上先輩、行きますよ」
「はいはい」
冷たくすら聞こえる声には振り返らず、三上は女子のクラスと名前を聞いた。頭の中に留めおき、再び礼を言って彼女から離れる。少し距離が開いてから、きゃあきゃあとはしゃぐ声が聞こえてきた。華やかなのはいいことだ。
「むさくるしくてすいませんねぇ」
「何も言ってねぇよ」
笠井に追いついて顔を見ると、仏頂面を向けてくる。高2ともなればもう大人の男に近くなり、眉間にしわを寄せた表情がかわいくなくなったのはいつの頃からだろうか。
心の声が顔からこぼれてます、更に不機嫌な声で付け加えられたが、三上はそれを笑い飛ばした。
「だってお前、俺が朝一番でもらったプレゼント何だと思ってんだよ」
「サッカー部の鍛え上げられた男たち+侵入してきた柔道・剣道・野球等各部代表による添い寝」
「殺意を覚えた」
「そういう態度を取るからです」
笠井がプレゼントを指さした。思い出して中を覗いてみる。ラッピングされているので中はわからないが、大きさ、軽さから考えてタオルの類だろう。無難なところだ。
「誕生日だろー、ちょっとぐらい浮かれたっていいじゃねえか」
「はいはいそーですねー。せいぜい刺されない程度に誕生日を楽しんで下さい」
「アラ、いいの」
「どーぞ。最後に俺のところに来るならね」
「……あー……部活終わったらどっか行く?」
「どうせ誰かに捕まるんでしょ」
「俺が、笠井と、どっか行きたい」
「……期待しないでおきます」
「素直じゃねーな。祝わせてやるって言ってんのに」
「……あんたの誕生日祝うの、何度目だと思ってるんですか」
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