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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2006'03.03.Fri
…わけではないけど、そうする方法しかわからない。



「…斬れたヨ」

「…斬ったからな」



血の流れる傷を拭って、じっと手の平を見るその姿。それよりも傷口に目が行って身動きが取れなかった。

塞がった。羨ましくなる、その体。その体があれば、欲しいものなどあっという間に手に入る気がする。ほしいものは、あんたの隣と、上の地位と、他にも色々、信じられないぐらいに沢山ある。



じっと俺を睨む視線を感じるけれど、俺は傷口だった傷跡を見たままだった。

その体に惹かれている。俺のものじゃないなら、俺のものにしたい。ただ闇雲に傷付けているわけじゃない、振り向いて欲しいだけだ。



サイテー男、高い声。女らしいのはそれだけだ。

変なカタコトで話すから、どこまでほんとかわからない。



山崎が調べてわかったのは、この女が夜兎族だということ。俺も噂では聞いていたけど、戦闘種族なんて聞いていたから勝手にいかついおっさんをイメージしていた。よく考えれば男だけでは群れを成せるはずがない。

だからこれも女は女だ。子どもだって生める女。



ほんとうに扱い方がわからない。女なんて亭主持ちか商売女か、それか土方さんにくっついてる尻軽しか知らない。

たまに見かける、少女と縄跳びなんかをしているこの女の姿を見ると何が本当かわからなくなって。



だから、知りたいから傷つける。

傷跡もすぐに消えるから俺のことを忘れるのかもしれない。

でも跡が残っている間だけでも、お前は俺を睨むだろ。



「…文句があるならかかってきなせェ」

「……バカか。私はそんなに暇じゃないヨ」



タイムサービスが終わっちゃう。

最悪の捨て台詞だった。
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