言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2010'05.26.Wed
……どうしよう。
日付は変わってしまった。1時間前に受験勉強を放棄してから、状況は何も変わっていない。携帯を握りしめ、部屋にひとり、笠井はもう何度目かわからない溜息をついた。おそるおそる携帯を開いて時間を確認すると数字は0:03と並んでいる。……22日に、なってしまった。
(メールで誕生日祝ったことなんかないよ……)
6度目の三上の誕生日が、ついに来てしまった。ずっと同じ寮の中で生活をしていたから、三上が大学へ進学した今年の誕生日は、笠井の受験勉強も重なって会えそうにない。それならメールぐらいは、と思ったのに、何を書けばいいのかわからずずっと悩み続けている。
日付は変わってしまった。1時間前に受験勉強を放棄してから、状況は何も変わっていない。携帯を握りしめ、部屋にひとり、笠井はもう何度目かわからない溜息をついた。おそるおそる携帯を開いて時間を確認すると数字は0:03と並んでいる。……22日に、なってしまった。
(メールで誕生日祝ったことなんかないよ……)
6度目の三上の誕生日が、ついに来てしまった。ずっと同じ寮の中で生活をしていたから、三上が大学へ進学した今年の誕生日は、笠井の受験勉強も重なって会えそうにない。それならメールぐらいは、と思ったのに、何を書けばいいのかわからずずっと悩み続けている。
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2010'04.28.Wed
「ぶーっ」
「……ふてくされたってしょうがないだろ、誠二が悪いんだから」
「俺は悪くねーっ!」
「やかましい」
「あでっ」
後頭部に衝撃が走り、藤代はベンチに崩れた。凶器のペットボトルがその横顔に当てられる。ひやりとした感覚に目を閉じた。頭は痛い、足も痛い。我慢できない。ボールを蹴りたい。
「――カントクッ!俺出れます!」
「……馬鹿言うな」
「あのねー誠二、」
「だって俺まだやりたいっ、あんなの悔しい!卑怯だ!」
「まー確かに、足引っ掛けるのはうまかったですよねー相手。ね、監督」
「……」
「誠二のこけ方もうまかったけどね、おかげで1点もらったし」
「カントクー!」
「やかましい」
「イッ!……ツ〜……」
再び同じ所を殴られた。振り返って犯人から凶器を奪う。
「中西先輩ッ!俺がこれ以上馬鹿になったらどーすんすかッ」
「おバカの自覚はあるわけね」
「キーッ!」
「あ、そろそろ後半始まるね」
笠井が隣を立って軽く屈伸をする。中西が首に巻いていたタオルを外し、藤代の顔を覆って後ろで縛った。汗臭い!藤代が騒いでもがくのを軽くどつく。
代わりのメンバーが藤代の様子に怖気づいていた。確かにこれほどしつこいのは珍しい。タオルをむしり取って藤代は再び桐原に向かっていく。
「カントク!1点入れたら戻ってきますから!」
「その足じゃ無理だ」
「だってあいつらむかつくーっ!」
「やかましいっつってんの!このクソガキ、去勢すっぞコラ」
「別に盛ってねーっス!中西先輩は関係ないでしょ!」
「盛ってんでしょーが、キャンキャンやかましい」
今日の中西はどうも荒れている。笠井がちらりと辰巳に視線を送るが、彼の呆れた溜息を見ると彼はかかわりなさそうだ。とすると。誠二も気づけばいいのになあ、さといのか鈍いのかわからない。
「……まあ中西先輩も落ち着いて。卑怯な手を使わないと俺たちに立ち向かえないやつらなんかちゃちゃっとやっちゃいましょ、勢い任せで中西先輩が怪我しない下さいね」
「さぁどうだかね。あいつらむかつくからあっちは怪我するかもよ」
「怖いなぁ」
「俺もまだ出たいー!」
「怪我人は指くわえて待ってなさい」
気高いまでに残忍に、彼は知らぬ人が見たら優しいだけの笑みを。
思わず控え選手を見た監督から、彼らは目をそらした。
「かわいいかわいいうちのエースをつぶした罪は償ってもらわないとねえ?あんたはこの俺に愛されてるんだから、大人しく待ってなさい。帰ったらフリスビー投げたげる」
「ちぇーっ、せっかくハットトリック狙ってたのに!」
「今度今度」
「あーあ。……じゃーいってらっしゃい」
「行ってきます」
------------
中西は後輩大好きだと思うよ。
「……ふてくされたってしょうがないだろ、誠二が悪いんだから」
「俺は悪くねーっ!」
「やかましい」
「あでっ」
後頭部に衝撃が走り、藤代はベンチに崩れた。凶器のペットボトルがその横顔に当てられる。ひやりとした感覚に目を閉じた。頭は痛い、足も痛い。我慢できない。ボールを蹴りたい。
「――カントクッ!俺出れます!」
「……馬鹿言うな」
「あのねー誠二、」
「だって俺まだやりたいっ、あんなの悔しい!卑怯だ!」
「まー確かに、足引っ掛けるのはうまかったですよねー相手。ね、監督」
「……」
「誠二のこけ方もうまかったけどね、おかげで1点もらったし」
「カントクー!」
「やかましい」
「イッ!……ツ〜……」
再び同じ所を殴られた。振り返って犯人から凶器を奪う。
「中西先輩ッ!俺がこれ以上馬鹿になったらどーすんすかッ」
「おバカの自覚はあるわけね」
「キーッ!」
「あ、そろそろ後半始まるね」
笠井が隣を立って軽く屈伸をする。中西が首に巻いていたタオルを外し、藤代の顔を覆って後ろで縛った。汗臭い!藤代が騒いでもがくのを軽くどつく。
代わりのメンバーが藤代の様子に怖気づいていた。確かにこれほどしつこいのは珍しい。タオルをむしり取って藤代は再び桐原に向かっていく。
「カントク!1点入れたら戻ってきますから!」
「その足じゃ無理だ」
「だってあいつらむかつくーっ!」
「やかましいっつってんの!このクソガキ、去勢すっぞコラ」
「別に盛ってねーっス!中西先輩は関係ないでしょ!」
「盛ってんでしょーが、キャンキャンやかましい」
今日の中西はどうも荒れている。笠井がちらりと辰巳に視線を送るが、彼の呆れた溜息を見ると彼はかかわりなさそうだ。とすると。誠二も気づけばいいのになあ、さといのか鈍いのかわからない。
「……まあ中西先輩も落ち着いて。卑怯な手を使わないと俺たちに立ち向かえないやつらなんかちゃちゃっとやっちゃいましょ、勢い任せで中西先輩が怪我しない下さいね」
「さぁどうだかね。あいつらむかつくからあっちは怪我するかもよ」
「怖いなぁ」
「俺もまだ出たいー!」
「怪我人は指くわえて待ってなさい」
気高いまでに残忍に、彼は知らぬ人が見たら優しいだけの笑みを。
思わず控え選手を見た監督から、彼らは目をそらした。
「かわいいかわいいうちのエースをつぶした罪は償ってもらわないとねえ?あんたはこの俺に愛されてるんだから、大人しく待ってなさい。帰ったらフリスビー投げたげる」
「ちぇーっ、せっかくハットトリック狙ってたのに!」
「今度今度」
「あーあ。……じゃーいってらっしゃい」
「行ってきます」
------------
中西は後輩大好きだと思うよ。
2009'06.28.Sun
たまには辰巳の酒に始めから終わりまでつき合ってくれる人物と飲みたいものだ。酔いつぶれて床で眠る中西に腰を蹴られ、どうして酔って寝たときはこんなに暴れるのだろうと思いながら睨みつけた。机に並ぶ空き瓶を数え、まあこんなものだろうと水を取りに行く。酒を飲むとのどが渇く気がする。
自分ほどではないがそこそこ酒の強い後輩を思い出し、今度誘おうかとも思ったがまだ未成年だと思い出した。これは、知らない情報だということになっていたのだ。かき消すように水を飲む。
時計を探すと夜と朝の間で、今から寝るにしても中途半端だ。とりあえず片づけだけはしておくべきだろう。寝起きの片づけほど憂鬱なものはない。食い散らかされたおつまみの残りを見て溜息をつく。結局いつも辰巳が片づけることになるのだから慣れたと言えばその通りだが、不満がないわけではない。
中西にブランケットをかけてやり、重い腰を上げる。缶・瓶ゴミの日はいつだっただろうか。ゴミをまとめに行けば辰巳の知らない瓶が幾つか転がっていて、それがまたいいワインのものだったりするので頭を抱える。中学の頃中西に出会ってから、まさかこんな年になって中西の財布や体の心配をすることになるとは思いも寄らなかった。
大して強くもないくせに、すぐに酒に逃げるようになったのは自分のせいだろうか。
(一緒に住んだ方が手っとり早いかな……)
お互いの大学の距離などを考えるとあまり効率のいいことではない。考え出すと作業の速度が落ちるので一旦保留にし、ごみ袋を広げてテーブルへ戻る。
床に転がったままの中西が眉間にしわを寄せてうなされているので、ごみを置いて頬を撫でた。すり寄る仕草にこみ上げるものがあって、唇を額に当てながらそっとブランケットをはがした。服の裾から手を差し込んで肌を撫でたが反応はない。規則正しい寝息を間近で聞いて、溜息をついた。諦めて離れようとするとぐいと引き寄せられる。
「寝込み襲うならちゃんとしなさいよ」
「……ちゃんとってなんだ」
「今何時?」
「4時」
「じゃあ、朝まで時間あるね」
「……ハァ……」
片づけは結局後回しか。中西の手を取って体を寄せて、あとはそのまま、
自分ほどではないがそこそこ酒の強い後輩を思い出し、今度誘おうかとも思ったがまだ未成年だと思い出した。これは、知らない情報だということになっていたのだ。かき消すように水を飲む。
時計を探すと夜と朝の間で、今から寝るにしても中途半端だ。とりあえず片づけだけはしておくべきだろう。寝起きの片づけほど憂鬱なものはない。食い散らかされたおつまみの残りを見て溜息をつく。結局いつも辰巳が片づけることになるのだから慣れたと言えばその通りだが、不満がないわけではない。
中西にブランケットをかけてやり、重い腰を上げる。缶・瓶ゴミの日はいつだっただろうか。ゴミをまとめに行けば辰巳の知らない瓶が幾つか転がっていて、それがまたいいワインのものだったりするので頭を抱える。中学の頃中西に出会ってから、まさかこんな年になって中西の財布や体の心配をすることになるとは思いも寄らなかった。
大して強くもないくせに、すぐに酒に逃げるようになったのは自分のせいだろうか。
(一緒に住んだ方が手っとり早いかな……)
お互いの大学の距離などを考えるとあまり効率のいいことではない。考え出すと作業の速度が落ちるので一旦保留にし、ごみ袋を広げてテーブルへ戻る。
床に転がったままの中西が眉間にしわを寄せてうなされているので、ごみを置いて頬を撫でた。すり寄る仕草にこみ上げるものがあって、唇を額に当てながらそっとブランケットをはがした。服の裾から手を差し込んで肌を撫でたが反応はない。規則正しい寝息を間近で聞いて、溜息をついた。諦めて離れようとするとぐいと引き寄せられる。
「寝込み襲うならちゃんとしなさいよ」
「……ちゃんとってなんだ」
「今何時?」
「4時」
「じゃあ、朝まで時間あるね」
「……ハァ……」
片づけは結局後回しか。中西の手を取って体を寄せて、あとはそのまま、
2008'11.07.Fri
「今すぐ会いに来てよ」
『無理だ』
「俺のこと嫌いなの?」
『電車がないから』
「……辰巳ってさあ、女の子とつき合ってなくてよかったね」
『女の子とつき合ってればもっと優しくする』
「最低!すけべ!人でなし!」
弁解も何もしない辰巳は電話の向こうで何を考えているのだろう。終電も終わった深夜に電話をかけた自分も悪かったのかもしれないが、そんな対応はないだろう。眠そうな声に溜息をつく。乙女チックな期待をしたわけじゃないが、中西だって成人男子だがかわいい恋人に違いはない。
『用がないなら切るぞ』
「だーかーら〜、今日近所で強盗があったんだって。ひとり暮らしの男のうちに!俺ってばほらか弱いじゃない?犯人捕まってないから怖くって!」
『……侵入されたら背後からエルボー決めて倒れ込んだところに電気あんまをお見舞いしてやれ』
「まだ恨んでるの?心の狭い男ね」
『何とでも。それで?』
「……だからー、……しばらく会ってないからー、声ぐらい聞きたいなって思っても罰は当たらないんじゃない?」
『……お前』
「何よ」
自分で言って恥ずかしくなる。本人を前にすればいくらでも調子に乗ってまくし立ててやるのに、電話越しだと照れるとは我ながら妙だとは思う。相手のリアクションがすぐに見れないせいだろう。何となく体を小さくして、電波に乗って飛んでくる辰巳の溜息を聞いた。
『かわいいな』
「なんで溜息混じりなのよ!」
『お前がこっちくるなら会えるぞ』
「お前すぐそうやって調子に乗るよね。俺がいつまでもお前のこと好きだと思ったら大間違いよ」
『そのときになって焦るから心配するな』
「……辰巳、助けて」
『できる範囲で』
「今すぐ会いたくてしょうがない」
『明日まで我慢だ。お休み』
そして無情にも通話は終了し、あとに響く機械音に耳を澄ませても無駄なこと。がちりと歯を鳴らして携帯を下ろす。
ずっと振り回してきたと思っていたのに、いつの間にか逆にされるがままになっているのが気に食わない。しかし同時にそれも構わないと思っている自分にも気づく。結局自分は辰巳が好きだというだけでそばにいるのであって、形に興味はないのかもしれない。
明日は何を仕掛けてやろうか。ちょっとぐらいおどかしてやらないと気が済まない。明日の予定を考えながら、大人しく布団に潜り込む。
-----------
辰中の日!なんかどっちも不憫!
『無理だ』
「俺のこと嫌いなの?」
『電車がないから』
「……辰巳ってさあ、女の子とつき合ってなくてよかったね」
『女の子とつき合ってればもっと優しくする』
「最低!すけべ!人でなし!」
弁解も何もしない辰巳は電話の向こうで何を考えているのだろう。終電も終わった深夜に電話をかけた自分も悪かったのかもしれないが、そんな対応はないだろう。眠そうな声に溜息をつく。乙女チックな期待をしたわけじゃないが、中西だって成人男子だがかわいい恋人に違いはない。
『用がないなら切るぞ』
「だーかーら〜、今日近所で強盗があったんだって。ひとり暮らしの男のうちに!俺ってばほらか弱いじゃない?犯人捕まってないから怖くって!」
『……侵入されたら背後からエルボー決めて倒れ込んだところに電気あんまをお見舞いしてやれ』
「まだ恨んでるの?心の狭い男ね」
『何とでも。それで?』
「……だからー、……しばらく会ってないからー、声ぐらい聞きたいなって思っても罰は当たらないんじゃない?」
『……お前』
「何よ」
自分で言って恥ずかしくなる。本人を前にすればいくらでも調子に乗ってまくし立ててやるのに、電話越しだと照れるとは我ながら妙だとは思う。相手のリアクションがすぐに見れないせいだろう。何となく体を小さくして、電波に乗って飛んでくる辰巳の溜息を聞いた。
『かわいいな』
「なんで溜息混じりなのよ!」
『お前がこっちくるなら会えるぞ』
「お前すぐそうやって調子に乗るよね。俺がいつまでもお前のこと好きだと思ったら大間違いよ」
『そのときになって焦るから心配するな』
「……辰巳、助けて」
『できる範囲で』
「今すぐ会いたくてしょうがない」
『明日まで我慢だ。お休み』
そして無情にも通話は終了し、あとに響く機械音に耳を澄ませても無駄なこと。がちりと歯を鳴らして携帯を下ろす。
ずっと振り回してきたと思っていたのに、いつの間にか逆にされるがままになっているのが気に食わない。しかし同時にそれも構わないと思っている自分にも気づく。結局自分は辰巳が好きだというだけでそばにいるのであって、形に興味はないのかもしれない。
明日は何を仕掛けてやろうか。ちょっとぐらいおどかしてやらないと気が済まない。明日の予定を考えながら、大人しく布団に潜り込む。
-----------
辰中の日!なんかどっちも不憫!
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