言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2013'10.19.Sat
「あらら、メアリーちゃん、スカート上げないでー」
娘の小さな手がワンピースの裾をたくし上げ、おむつで膨らんだお尻が丸見えになっている。もうすぐ1歳になる娘は、歩けるようになってから自分で歩くのが楽しいらしい。メアリーはぷっくりとした足で今日も元気よく歩いているが、今日は妙に尻餅をつくと思えばスカートを握っているせいだ。
アルミンがワンピースを離すように手をほどくと、けらけらと無邪気に笑ってまた裾を握る。アルミンも思わず笑い、また裾を直した。
「恥ずかしいからパンツないないしといて」
「うぶ」
「ああ、よだれが」
アルミンがハンカチを取る間にメアリーはまた生地を上げてしまう。
「もー、そんなにお母さんの作ったお洋服は嫌?」
「ぶー」
「ひどいなぁ、結構かわいいと思うんだけど。おなか冷えちゃうからなーいない」
ワンピースと同じ生地でパンツも作ってはいたが、転けてばかりは困る。暇に任せて作ったものだが、それなりに苦労はしたのだ。
「アルミン、車のキーは?」
「あっごめん、鞄に入れたまま!」
「ああ」
アルミンが立ち上がるのを制してジャンが自分で取りに行く。その間にもメアリーはまたワンピースの裾を握って歩きだしてしまい、せめてフローリングでは転けないように見ておこう、と追いかける。メアリーはジャンを追いかけていったようで、戻ってきたジャンが危うくぶつかりそうになってまた尻餅をついた。
「うわ、ごめん。大丈夫か?」
「あう」
「お前ほんっとに泣かねえな」
「あー」
「やっぱりワンピース着替えさせよう。転けちゃう」
「すぐ飽きるだろ」
「そうかなぁ。ほらメアリー、お父さんに見られちゃった。恥ずかしーなぁ」
「見ーちゃった」
理解はしていないのだろうが、ジャンにくすぐられてメアリーは笑い声をあげる。勢いでのけぞった娘をアルミンが慌てて支えた。
「出かけるの?」
「DVD返しにいくだけだ。行くか?」
「メアリー、お出かけする?お靴ちゃんとはいてくれる?」
アルミンを見上げた瞳は純粋だが、靴嫌いのこの子はいまいち信用できない。すでに片足だけになった靴が二足もある。
「もう靴諦めれば?」
「だって歩きたがるんだもん」
「まぁ、オレもいるしなくさねえだろ」
「じゃあついでにスーパー寄ってもらってもいい?買い忘れたものがあって」
「ああ」
メアリーに靴をはかせて、しばらくは機嫌よく歩いてくれるので3人で家を出た。よちよちとした歩みに合わせてエレベーターホールに向かう。よく見ればジャンが言った通り、ワンピースを握ることはやめていた。アルミンが構ったせいでよけいに気になっていただけなのかもしれない。
突然尻を触られてアルミンは廊下で悲鳴を上げた。慌てたジャンが手を上げる。
「ちょっと!びっくりした!」
「そんなに驚くなよ!こっちがびっくりしたわ!」
「何!?」
「いや、そこに尻があったから」
「……ジャンってどんどんオヤジくさくなるよね」
「オレは少年の心を忘れないんだよ」
「メアリーに嫌われても知らないから」
エレベーターホールが近づいたのでメアリーを抱き上げる。エレベーターを待っている間、静かになっていたジャンが不意に顔を寄せた。
「アルミンは嫌いにならないでいてくれるってことか?」
囁かれた言葉を少し送れて理解して、じわりと頬が熱くなる。
「……馬鹿じゃないの」
それでも否定できないことが悔しい。抱いた娘で顔を隠して、ジャンの笑い声も聞こえていないふりをした。
娘の小さな手がワンピースの裾をたくし上げ、おむつで膨らんだお尻が丸見えになっている。もうすぐ1歳になる娘は、歩けるようになってから自分で歩くのが楽しいらしい。メアリーはぷっくりとした足で今日も元気よく歩いているが、今日は妙に尻餅をつくと思えばスカートを握っているせいだ。
アルミンがワンピースを離すように手をほどくと、けらけらと無邪気に笑ってまた裾を握る。アルミンも思わず笑い、また裾を直した。
「恥ずかしいからパンツないないしといて」
「うぶ」
「ああ、よだれが」
アルミンがハンカチを取る間にメアリーはまた生地を上げてしまう。
「もー、そんなにお母さんの作ったお洋服は嫌?」
「ぶー」
「ひどいなぁ、結構かわいいと思うんだけど。おなか冷えちゃうからなーいない」
ワンピースと同じ生地でパンツも作ってはいたが、転けてばかりは困る。暇に任せて作ったものだが、それなりに苦労はしたのだ。
「アルミン、車のキーは?」
「あっごめん、鞄に入れたまま!」
「ああ」
アルミンが立ち上がるのを制してジャンが自分で取りに行く。その間にもメアリーはまたワンピースの裾を握って歩きだしてしまい、せめてフローリングでは転けないように見ておこう、と追いかける。メアリーはジャンを追いかけていったようで、戻ってきたジャンが危うくぶつかりそうになってまた尻餅をついた。
「うわ、ごめん。大丈夫か?」
「あう」
「お前ほんっとに泣かねえな」
「あー」
「やっぱりワンピース着替えさせよう。転けちゃう」
「すぐ飽きるだろ」
「そうかなぁ。ほらメアリー、お父さんに見られちゃった。恥ずかしーなぁ」
「見ーちゃった」
理解はしていないのだろうが、ジャンにくすぐられてメアリーは笑い声をあげる。勢いでのけぞった娘をアルミンが慌てて支えた。
「出かけるの?」
「DVD返しにいくだけだ。行くか?」
「メアリー、お出かけする?お靴ちゃんとはいてくれる?」
アルミンを見上げた瞳は純粋だが、靴嫌いのこの子はいまいち信用できない。すでに片足だけになった靴が二足もある。
「もう靴諦めれば?」
「だって歩きたがるんだもん」
「まぁ、オレもいるしなくさねえだろ」
「じゃあついでにスーパー寄ってもらってもいい?買い忘れたものがあって」
「ああ」
メアリーに靴をはかせて、しばらくは機嫌よく歩いてくれるので3人で家を出た。よちよちとした歩みに合わせてエレベーターホールに向かう。よく見ればジャンが言った通り、ワンピースを握ることはやめていた。アルミンが構ったせいでよけいに気になっていただけなのかもしれない。
突然尻を触られてアルミンは廊下で悲鳴を上げた。慌てたジャンが手を上げる。
「ちょっと!びっくりした!」
「そんなに驚くなよ!こっちがびっくりしたわ!」
「何!?」
「いや、そこに尻があったから」
「……ジャンってどんどんオヤジくさくなるよね」
「オレは少年の心を忘れないんだよ」
「メアリーに嫌われても知らないから」
エレベーターホールが近づいたのでメアリーを抱き上げる。エレベーターを待っている間、静かになっていたジャンが不意に顔を寄せた。
「アルミンは嫌いにならないでいてくれるってことか?」
囁かれた言葉を少し送れて理解して、じわりと頬が熱くなる。
「……馬鹿じゃないの」
それでも否定できないことが悔しい。抱いた娘で顔を隠して、ジャンの笑い声も聞こえていないふりをした。
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