言い訳置き場
言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。
2006'03.30.Thu
何かを得るためには何かを失わなくちゃ、ね、ダーリン?
かっわいくねぇ。真実ばかり言う唇が降ってきて、生意気ばかり言う唇を塞いだ。しょうがねぇなぁと自分に言い訳しながらそれに応える。
手を伸ばして、首に回して、もっと近くへ行けるよう。
溶けそうに熱い舌に、脳をぐずぐずに溶かされる。力も吸い取るキスが、どういう意味を持つのか。
もっともっと、堕ちればいい。ずっと俺のことを好きになって、全て失っても俺が補ってやるよ。
お前を手にするために、俺は、
…を、
なくしてしまった。
かっわいくねぇ。真実ばかり言う唇が降ってきて、生意気ばかり言う唇を塞いだ。しょうがねぇなぁと自分に言い訳しながらそれに応える。
手を伸ばして、首に回して、もっと近くへ行けるよう。
溶けそうに熱い舌に、脳をぐずぐずに溶かされる。力も吸い取るキスが、どういう意味を持つのか。
もっともっと、堕ちればいい。ずっと俺のことを好きになって、全て失っても俺が補ってやるよ。
お前を手にするために、俺は、
…を、
なくしてしまった。
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2006'03.27.Mon
だからね、身分違いの恋をしたのはあんただけじゃないんですよ。
ひとりの女が恋をした。
片やお城に住むお姫様、片や人をも殺す警察官。
ひとりの男が恋をした。片や自分も偽る警察官、片やお城に住むお姫様。
「…あの方はやはり私を避けているのね」
夜なのにぐらぐら揺れる道の上、女になりきれない少女の声。じとりと体を舐める、黒いぬるい大気。
違いますよお嬢さん、あなたは滅多に城下へ来ないから耳に入らないだろうけど、この時間、この辺りは異形のものが現れるなんて噂があるのです。彼が逃げているのはこの噂からで、決してあなたではないのですよ。
(だってあなたなんて相手にしてないからね…)
ちらりとでも振り向いてくれればいいのに。
恋敵の不名誉な話をすることは出来るけど、あることないこと吹き込むことも出来るけど。
それでもそうしなかったのは、他の衝動が襲ったせい。
ふたりきりだったのが、悪い。
魔が差した、と言う奴。
案外逢う魔が時の正体はこんなものかも知れない。
伸ばした手が、掴んだ体温。丸く見開かれた目を、俺は一生忘れないだろう。
ひとりの女が恋をした。
片やお城に住むお姫様、片や人をも殺す警察官。
ひとりの男が恋をした。片や自分も偽る警察官、片やお城に住むお姫様。
「…あの方はやはり私を避けているのね」
夜なのにぐらぐら揺れる道の上、女になりきれない少女の声。じとりと体を舐める、黒いぬるい大気。
違いますよお嬢さん、あなたは滅多に城下へ来ないから耳に入らないだろうけど、この時間、この辺りは異形のものが現れるなんて噂があるのです。彼が逃げているのはこの噂からで、決してあなたではないのですよ。
(だってあなたなんて相手にしてないからね…)
ちらりとでも振り向いてくれればいいのに。
恋敵の不名誉な話をすることは出来るけど、あることないこと吹き込むことも出来るけど。
それでもそうしなかったのは、他の衝動が襲ったせい。
ふたりきりだったのが、悪い。
魔が差した、と言う奴。
案外逢う魔が時の正体はこんなものかも知れない。
伸ばした手が、掴んだ体温。丸く見開かれた目を、俺は一生忘れないだろう。
2006'03.22.Wed
それはとても特別な人。
戦闘種族と言うのは、優れているのは何も戦闘能力だけじゃない。戦闘のために必要な能力、つまり五感も鋭い。
だからあのバカ眼鏡達が私の寝る場所の心配をしているのも聞こえていた。気にしなくてもいいのに。どんなところでも寝てきたから。
与えられた場所は押し入れで、よっぽど持ち物が少ないのだとバカにしてやったけど、本当に嬉しかった。
ねぇ一応女として見てくれたんでしょう?人として。
布団に潜って寝る体勢、今にもいびきをかきそうな銀ちゃんの枕元に立つと、びくりとして目を開ける。私を見てほっとしたけど、次の瞬間には顔をしかめた。
「銀ちゃん、一緒に寝ていい?」
「お前のスゲー寝相を知って二度と一緒に寝るもんかって誓いました」
「照れなくても何もしないアルヨ」
「つぅか照れて?お願い」
いやーん銀ちゃん可愛い。姉御の店で見たように寄りかかった。
お風呂上がりの石けんの匂い。私と同じ匂いだ。
「…私ね、おやすみなさいって言えるのが嬉しいアル」
「なんでぇ」
「ずっと怖かったヨ。マミィとふたりで暮らしてたとき」
誰の目にももうすぐ死ぬことがわかるほど症状が重くなったとき、全く眠れなかった。
おやすみなさいが最後の挨拶になるなんて嫌だった。
「今は、おはようって言うためにおやすみを言うアル」
「…」
「おやすみ銀ちゃん」
「…はいはい、おやすみ」
おやすみなさい、また明日。
戦闘種族と言うのは、優れているのは何も戦闘能力だけじゃない。戦闘のために必要な能力、つまり五感も鋭い。
だからあのバカ眼鏡達が私の寝る場所の心配をしているのも聞こえていた。気にしなくてもいいのに。どんなところでも寝てきたから。
与えられた場所は押し入れで、よっぽど持ち物が少ないのだとバカにしてやったけど、本当に嬉しかった。
ねぇ一応女として見てくれたんでしょう?人として。
布団に潜って寝る体勢、今にもいびきをかきそうな銀ちゃんの枕元に立つと、びくりとして目を開ける。私を見てほっとしたけど、次の瞬間には顔をしかめた。
「銀ちゃん、一緒に寝ていい?」
「お前のスゲー寝相を知って二度と一緒に寝るもんかって誓いました」
「照れなくても何もしないアルヨ」
「つぅか照れて?お願い」
いやーん銀ちゃん可愛い。姉御の店で見たように寄りかかった。
お風呂上がりの石けんの匂い。私と同じ匂いだ。
「…私ね、おやすみなさいって言えるのが嬉しいアル」
「なんでぇ」
「ずっと怖かったヨ。マミィとふたりで暮らしてたとき」
誰の目にももうすぐ死ぬことがわかるほど症状が重くなったとき、全く眠れなかった。
おやすみなさいが最後の挨拶になるなんて嫌だった。
「今は、おはようって言うためにおやすみを言うアル」
「…」
「おやすみ銀ちゃん」
「…はいはい、おやすみ」
おやすみなさい、また明日。
2006'03.21.Tue
欲しいものなら幾らでも言える。
田舎侍が背伸びをして手に入れた物は、この鋭利な刀。人殺しの道具。
そしてそれだけじゃ足りなくて駄々をこね、今この足がここにある。
幕府の犬と、吠えたければ吠えればいい。吠えて欲しいのなら吠えてやる。
金をかけ、権力をスパイスにしたこの喪服、死に装束、…制服を、いつの間にか見慣れてしまった。
俺は色んな特権を持ってるけど、それでも手に入らない物はある。例えばあんたの地位。例えばあんたの心。
「…暇」
唇の離れた瞬間に呟けば、呆れた顔を向けられた。そんな子どもをあやすような口付けならいらない。
俺ァ仕事中だ、面倒くさそうに逃げた男の背中を睨む。ずっと近くで見ていたせいで、理想になっている。
そんな言葉だけじゃ俺を納得させるのには足りない。もっとちゃんと言って。
無理やり首を引いてキスの続きをした。多分そのうちあんたの命も欲しくなる。
田舎侍が背伸びをして手に入れた物は、この鋭利な刀。人殺しの道具。
そしてそれだけじゃ足りなくて駄々をこね、今この足がここにある。
幕府の犬と、吠えたければ吠えればいい。吠えて欲しいのなら吠えてやる。
金をかけ、権力をスパイスにしたこの喪服、死に装束、…制服を、いつの間にか見慣れてしまった。
俺は色んな特権を持ってるけど、それでも手に入らない物はある。例えばあんたの地位。例えばあんたの心。
「…暇」
唇の離れた瞬間に呟けば、呆れた顔を向けられた。そんな子どもをあやすような口付けならいらない。
俺ァ仕事中だ、面倒くさそうに逃げた男の背中を睨む。ずっと近くで見ていたせいで、理想になっている。
そんな言葉だけじゃ俺を納得させるのには足りない。もっとちゃんと言って。
無理やり首を引いてキスの続きをした。多分そのうちあんたの命も欲しくなる。
2006'03.17.Fri
酔った勢いだったのです、と正直に言うと流された。
それがわからないほど子どもじゃないわ。女は静かにそう言った。
だけど俺が知ってる他のどんな女よりも子どもだった。大人の女はそんなに強がらない。素直に怒ればいいのに。こうしてアホ面を晒しに来る男なんか殴り飛ばせばいいのに。
『それがわからないほど子どもじゃない』んだろう。じゃあわかってるだろ、誰もいない隙を突いて来たことぐらい。俺の目的ぐらい。
「…今年も花見に行きましょうね」
「あー…まぁこっちは暇だけどよ。お前が忙しいんじゃねぇの」
「大丈夫よ。でも早くしないと散ってしまうわね」
桜色の
体を、酔った勢いで蹂躙されて、怒らないのなら気があると考えてもいいの、世間知らずの子猫ちゃん。
料理は出来ないくせに案外裁縫はうまかったりする女は、何か繕い物をしている。新八の姉で、母親なんだろう。料理は下手だけど。
「…散る中での花見もいいんじゃねぇの」
「…散ってゆく花に興味がおあり?」
鋭い目。女の目はどうしてああも恐ろしいのだろう。俺が嘘吐きだからだろうか。
今靴を脱ぎ捨てて、この面倒な縁側を抜けて部屋に入り込んだら、お前はどんな顔をするだろう。かたくなな帯も解いて柔らかな布を開けばどんな目で見るだろう。
「花は散れども、散るこそ花」
俺がブーツを脱ぐのと同時に女は立ち上がった。さっと部屋の奥へ逃げていく。
片方だけ脱げたブーツを持て余し、縁側に転がって残された布に手を伸ばした。桜色の、いつぞや女の着ていた着物。残念なことに、匂いは残っていない。
そんなところから見てないで、早くこっちに出ておいで。俺が簡単に咲かせてあげる。散るまで面倒見てやるよ。
それがわからないほど子どもじゃないわ。女は静かにそう言った。
だけど俺が知ってる他のどんな女よりも子どもだった。大人の女はそんなに強がらない。素直に怒ればいいのに。こうしてアホ面を晒しに来る男なんか殴り飛ばせばいいのに。
『それがわからないほど子どもじゃない』んだろう。じゃあわかってるだろ、誰もいない隙を突いて来たことぐらい。俺の目的ぐらい。
「…今年も花見に行きましょうね」
「あー…まぁこっちは暇だけどよ。お前が忙しいんじゃねぇの」
「大丈夫よ。でも早くしないと散ってしまうわね」
桜色の
体を、酔った勢いで蹂躙されて、怒らないのなら気があると考えてもいいの、世間知らずの子猫ちゃん。
料理は出来ないくせに案外裁縫はうまかったりする女は、何か繕い物をしている。新八の姉で、母親なんだろう。料理は下手だけど。
「…散る中での花見もいいんじゃねぇの」
「…散ってゆく花に興味がおあり?」
鋭い目。女の目はどうしてああも恐ろしいのだろう。俺が嘘吐きだからだろうか。
今靴を脱ぎ捨てて、この面倒な縁側を抜けて部屋に入り込んだら、お前はどんな顔をするだろう。かたくなな帯も解いて柔らかな布を開けばどんな目で見るだろう。
「花は散れども、散るこそ花」
俺がブーツを脱ぐのと同時に女は立ち上がった。さっと部屋の奥へ逃げていく。
片方だけ脱げたブーツを持て余し、縁側に転がって残された布に手を伸ばした。桜色の、いつぞや女の着ていた着物。残念なことに、匂いは残っていない。
そんなところから見てないで、早くこっちに出ておいで。俺が簡単に咲かせてあげる。散るまで面倒見てやるよ。
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