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言い訳置き場

言い訳を書いていきます。誤字の報告などあればありがたいです。 ※唐突にみゅネタややぎゅにおの外の人のかけ算が混ざるのでご注意下さい。 日常はリンクのブログから。

2025'01.19.Sun
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2006'06.06.Tue
花から花へ、ってか。



そんな皮肉も流し、流石プロ、と関心しかけたところに上方からの氷攻撃。煙草の火がじゅっと消えて、氷水が頭と言わず服と言わず濡らしてしまった。一瞬。相手を見くびって油断しすぎたか。



お妙ちゃん何してんの!他の女の咎める声も知らん顔、笑顔を浮かべたまま俺を見る。



「お客さんは私を冷やかしにきたのかしら?」

「冷やされたのは俺のようだが」

「寒い冗談言うからよ」



店の女に渡された手ぬぐいで髪を拭く。妙は顔色ひとつ変えない。



「俺は何か悪いことを言ったかい。────事実じゃねぇか」

「…遊び方も知らない男が、頭の悪いことを言っただけよ」



奥から来たオーナーらしい男が妙をなだめて今日はとりあえず、と帰らせた。そのあと俺のテーブルには至れり尽くせりと酒が運ばれ、女たちが集められる。そう言えば入るときに身分がバレていたか。



指紋が消えそうなほど揉み手をするオーナーに怒っていないことを告げ、逆に恥ずかしいから黙っておいてくれと口止めをする。こちらに人間らしいところがあるのを見せれば安心するもので、帰る頃にはオーナーの額から汗が消えていた。



「鬼」

「…闇討ちでもかける気か?」



店の周りで待っていたらしい妙が呪いの言葉をつぶやく。俺が鬼だと呼ばれるのは今更だ。あの人のためならば、鬼も仏も蹴り倒す。



「────私だってわかってる」

「ほう」

「だから、追い払ってるんじゃないの…!」



いい女だな、近藤さんよ。そして利口だ。



「…私に言いに来る暇があるなら、あの人を説得すればいいのに」

「…夜の蝶の、お手並みを拝見に…な」

「……」

「あんたまでそうだとは知らなかったよ」



悪いが俺たちは、あんたに大将を渡すわけにはいかねぇんだ。



夜の蝶は涙さえも殺してみせた。
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2006'05.23.Tue
外国製の小娘が。



言葉を誉めると練習したのです、と笑った。外国で言われる天使とはきっとこのような表情で笑うのだろう、と思う、さっき誰かがそう言った。
2006'05.22.Mon
バカだ。



はいよっ、なんて間抜けな返事に敬礼をつけて、でかい足音を立てて山崎は部屋を飛び出した。おまけに廊下で小姓にでもぶつかったらしく、派手に茶器の音がする。なんちゅう愉快な監察だ。



過去に一度見てから、静かなあの夜以来山崎の鋭さを見ていない。穏やかとも思える、あの殺気。

欲しく なった。



「…あのぉ…」



おずおずと小姓が入ってくる。濡れた盆を手にして、この世の終わりのような顔をして。

わかってると告げると子どものように顔を緩めて笑う。まだ入隊して日が浅いせいもあるのだろうが、どうにも戦力には思えない。



「あとで山崎殴っとくから入れ直してこい」

「あっいえ、山崎助勤は関係ないんです。俺がよろけたの支えて濡れてしまったぐらいで」

「…そうか」



殴るは殴るが。土方の言葉に笑い、小姓は頭を下げて部屋を出た。

山崎にも小姓の真似事をさせていた時期がある。あの頃は確かに理由をつけていたが、今となっては真意しか覚えていない。単純だ。



(……)



山崎の声を聞いた気がして廊下へ顔を出す。接触地点で小姓と山崎が濡れた床を拭いていた。何やら楽しげだと思えば、山崎が土方の口調を真似ているらしい。殴る、絶対。



「副長怖いからお茶入れておいでよ、俺拭いとくから」

「いえ、助勤こそお仕事に戻って下さい」

「俺はいいよ、今日オフだし」

「そうなんですか?」

「横暴でしょあの人。俺には休みはないと思ってんだよ」

「そんなぁ…」

「ちゃんと別の日に休みくれるけどね」

「山崎助勤は働き者ですね」

「君こそ。俺副長の小姓なんて二度と御免だよ」



土方が如何に横暴かと言うことを切々と語り始める山崎に殺意を抱く。飛び出していこうかと思ったところに目に入ったのは、山崎を見る小姓の表情。



(…わかりやすい…)



もしや俺も同じような表情をしているのだろうか。そうだとしたら今すぐにでも腹を引き裂きたい。



確か以前にも大きな店の娘に惚れられていた。隠れた恋をさせるのが得意な男だ。憎らしい。



(…何であいつなんだろう)



赤い頬の小姓が、いっそ気の毒になるほどに。
2006'05.19.Fri
悪い癖。



戦闘は長引かせてはいけない。私の武器は傘だから。



そうわかっているはずなのに、こいつとやると調子が狂う。

…あ、だめだ。くらくら、ちかちか、そしてダウン────



「おい」

「……」

「焦るぜェ」



目を開けると日陰に寝かされていた。木漏れ日がわずかに差す。

去年の祭りで配られていた団扇で風が送られていた。起きたんなら自分でやれ、と押し付けられる。朦朧としたままそれを受け取った。



お前ぶっ倒れるぐらいなら本気になるなよな、本気になんねーと俺に叶わねえのはわかってっから俺が加減してやらァ、だから



「今度からブッ倒れるなら先に言え」



馬鹿な男に返事はしない。梅雨に戻ればいいのに、目を閉じて呟くと馬鹿言うなと顔をしかめた。だってこんなに暑いのが悪い、



「ほれ」

「……」



唇にひやりと何か触れて、見るとアイスだった。黙って口を開けると一口分が入ってくる。



「こうも暑くちゃな」



蝉の鳴き声がする。木陰で聞くそれは心地よい。喉を流れる冷たさに満足だ。



ふっと唇が触れた。アイスで濡れた冷たい唇。



「…お前暑さで脳味噌腐ったんじゃねーの」

「そうかもな、クーラー壊れたんでィ」

「クーラー欲しいヨ」



力の入らない手で団扇を仰ぐ。空気は生ぬるい。風が吹けばいいのに。



「…もっとチョーダイ」

「キスを?」

「アイスを!」
2006'05.17.Wed
幸せはどんな色をしているのでしょう。



目の前の男が酷く困っているのはわかる。これからどうしたものかと。…男性に押し倒されたのは初めて。この男がこんなに動揺しているのを見るのも初めて。私はどうしたらいいのかしら。



「あ…お…俺は」

「…はい」

「……いや、…すみません。失礼なことを…」



彼はゆっくり体を起こし、少しためらってから私にも手を貸した。男の人が考えてることなんてわからないから、彼の頭の中には自分の地位のことがあるのかもしれない。もしくは私の立場が。



彼はうなだれて完全に頭を垂れて、いつもの覇気を完全に失っている。借りてきた猫と言うのはきっとこういうものだろう。



「…お好きになさって」

「!」

「あなたになら」

「…いえ…」

「いいの」

「……」



ぐっと拳を握った手が、次の瞬間に私を抱き寄せた。強い力 抗えない。抵抗する気などないのだけれど。



この人の未来など捻り潰せる。私には出来る。



「…出来ない約束をして下さらない?」



今朝梳いてきた髪が乱される。首筋にかかる息。熱い



「    」



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